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半世界
2019年2月15日公開

半世界

1192019年2月15日公開

たーちゃん

3.0

ネタバレお前らは世間しか知らない。世界を知らない。

何かが起こるような要素がふんだんにあり、どこから事件が起こってくるのかを注目していました。 礼服で革靴の瑛介(長谷川博己)と光彦(渋川清彦)が森に入って以前埋めたと思われる「何か」をスコップを使って掘り起こしているシーンから始まり、何かがあって村に久しぶりに帰ってきた瑛介の家が廃墟寸前で、そこをまた再び住居にしようとしていたり、高村紘(稲垣吾郎)で瑛介と光彦が飲み会をしている時に紘の息子明(杉田雷麟)が帰ってきた時に何か反抗的な対応だったりと、何かもうひとつ裏があって殺人事件でも起きているのかと思っていました。 紘が瑛介の家を訪ねて行った時にも在宅しているのにも関わらず、雨戸を閉め何かをしているのではという事を想像させたり、瑛介は自衛隊を退職しているという事で明がいじめられているのを知って、自衛隊ならではの必殺技を教えたりしてここも瑛介の只者でない事を連想させました。極めつけは光彦の中古車販売店に変な客が現れて、そこを目撃した瑛介がいとも簡単にやっつけてしまうシーンです。もう少しで殺してしまうというところまで痛めつけている瑛介に対して紘がその行為を止めさせます。この勢いで倒す事が出来るのだったら、殺人さえも腕力ひとつでやってしまうのではと思ってしまいました。 でも結局はそういう事ではなく、どちらかというと紘と瑛介と光彦という青春時代を一緒に過ごした者たちの現実の物語といったものでした。 瑛介が自衛隊を辞めたのは早乙女誉という自衛隊の同期が死んだ事を自分の責任だと思っている事だと海で紘に指摘されるシーン。会話だけだと伝わりにくいと思いました。スナックで早乙女誉の便秘の話をうまく伏線にはしているものの、登場人物が見えないと想像しにくいところがあります。イメージカットでも良いので、名前は乙女チックなのに、体格の大きい早乙女君を写してあげたら良かったと思いました。 ラストで紘が亡くなってしまうという意外性とそれによって明の父への愛情が感じられました。 初乃役の池脇千鶴さんが化粧もしない普通の母親役を演じていました。でも化粧をして料亭に紘の炭を売り込みに行くところは、とても綺麗になっていてビックリしました。支配人の津山(堀部圭亮)に恋仲とか許されない愛とかで売り込むところはこれから不倫にでも発展するのかと思う位綺麗でした。 そんな初乃が紘の死を電話で聞いていた初乃が電車の車窓から見える初乃が崩れ落ちるシーンは衝撃的でした。 棺桶に入れられた紘と一緒に入ると言った初乃は本当の愛情を感じられるシーンでした。 紘の葬儀のシーンでの天気雨での葬列はみんなの紘に対する涙雨のようでした。激しい雨音とスローモーションになった途端に音楽が入り、とても綺麗に表現されていると思いました。 結果最初に掘り起こしたのは3人で埋めたタイムカプセル的なもので生徒手帳やポラロイドカメラで撮影した3人の関係を写した三角形を手の甲で書いた写真が入っていました。 もう一度埋め直す。瑛介と光彦です。 「まだ続くんだから」 変な見方をせずに、普通の団塊世代の青春映画としてもう一度見直したいと思いました。

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