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楽園 (2019)

監督
瀬々敬久
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3.15 / 評価:1089件

日本という「村」

  • najarake さん
  • 2020年10月27日 10時52分
  • 閲覧数 348
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

実際に発生した事件をコラージュして、それを見つめるしかない少女のお話。

帰国母子の息子が少女拉致殺人の罪で有罪になった事件、小さな集落で起こった引きこもり男性による無差別殺傷事件、小さな山村であった村八分事件・・・これを脚色してコラージュして、日本という「村」の今なお解消できない「異物排除」「村八分」の現実を描いている・・・ということでしょうか。

悲劇的な事件の引き金は「自分たちとは違う」「自分の思ったようにしねえのは気に喰わねえ」という「村」の気分による「排除」で、きっと皆さんもどこかで経験している理不尽。
それでも、きっと皆さんはなんとか折り合いをつけて、そういう圧力に屈しているか、風に柳と関わらないようにしているか・・・。
けど、それが自身に実害が及ぶとなった時、はたして耐え抜く理性を持てるでしょうか。

安倍政権は「あのような人たち」と支持するものと批判するものの区別に線引きし、今、菅政権は理由も明らかにしないまま「組織全体の見直し」を主張して、6人を「村八分」にしました。その6人が学術会議全体の組織問題に責任があるわけではなく、もし組織に問題があったとするなら、6人は「生贄」「スケープゴート」ということになります。当事者にはなんとも理不尽・不合理な権力の暴力と見えてないでしょうか。「村八分だ」と。
菅氏の出身地の「雪深い、秋田」ではいまだに「村八分」をやっているんでしょうか?とすれば、本作の悲劇の舞台にならない保証は・・・ないなあ、秋田。

過去と現在があまりに交雑して、作品を飲み込むには、少し脚本が弱いかもしれません。けれど「村」社会の事件の「因縁」を描くにはこの方法しかなかったのか。
幾つかの原作短編をつなぎ合わせたために、最近の日本映画によくみられる「主人公が定まらない」ように見えます。佐藤浩市演ずる「ゲンジ」を最初から主人公にして、この村の理不尽を見つめるようにすると、もっと見やすかったかな?とも思いますが、そうするとかなり希望も夢もないエンディングになったかなあ。それでいたしかたなく少女の視点を入れた・・・ということでしょうか。

この「村八分」の感じ、現代なお心の中でだれもがうつうつと感じ抱えている問題なので・・・。
おすすめは・・難しいかあ?

詳細評価

物語
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  • 悲しい
  • 不気味
  • 恐怖
  • 知的
  • 絶望的
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