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アストラル・アブノーマル鈴木さん
2019年1月5日公開

アストラル・アブノーマル鈴木さん

872019年1月5日公開

raz********

3.0

ネタバレ欠落と充足と心の成長

コメディ風だったので肩の力を抜いて楽しく見れた。 ところどころカメラの長回しでシーンが冗長かなって思ったけど、 それはそれなりに意味が込められていたような気もするし、 そうでもないような気もするし、あんまり深く考えなくてもええかなって 思うけれども、ちょっとは考えてみようかなって気もする。 やっぱ気になるのは終盤の弟と社長の喧嘩のシーン。ちょっと長ない?って思った。 でも長い割には派手な殴り合いもなく、子供の喧嘩みたいで何のためにこんな長いシーン入れたんだろうと。 うん、やっぱ、子供の喧嘩ってところを映像で強調したかったのかな。 いい年したおっさんと十代後半の弟が本気で喧嘩しているのに、 まるで小学生同士の喧嘩がそこにはあった。 これをどう考えるか。 いろいろな解釈はあるだろうけども、やっぱ、心が小学生のまま止まってしまっていたという解釈を僕はなんとなくしたくなる。心の成長が止まったままって何だろう。弟は引きこもり状態だったから、まあなんとなくわかる。 そして弟だけじゃなくて他の人たちも、心の成長が止まっていたような気がする。母はシングルマザーで、主人公は双子の妹に自分のやりたいことを奪われた人物だった。アイドルになった妹は家族が欲しいと言っていたから、家族を失ったことで心の成長が止まっていたのだろう。 ということは、心が欠けた状態になると、心の成長が止まるということか。 ならば主人公の眼帯は欠けていることの隠喩だったとも思えてくる。 ハンマーを持っていたのは自分がその欠落の原因を作ったという意味だろう。 そして、心の成長が止まっていた状態の家族のもとに、あの社長がやってきて、 結果として、全員の心が前へと歩き始めた、というストーリーだったわけだ。 最後にもう一つ分からなかったのは、なぜ主人公が生徒のギター演奏を見て嗚咽したのかだ。たぶんだけれども、主人公はやっぱりあの生徒のようになりたかったからだと思う。それにもう一度気が付いたのだ。映画のエンディングではレッスン中の主人公が映し出されていた。もう一度、夢を追い始めたのだろう。 コメディだったけどすごくメッセージ性の高い作品だと思う。

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