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X-MEN:ダーク・フェニックス (2019)

DARK PHOENIX

監督
サイモン・キンバーグ
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3.28 / 評価:1426件

解説

世界中でヒットを記録した『X-MEN』シリーズの第7弾となるアクション大作。前作でX-MENを勝利に導いたジーン・グレイのもう一つの人格が、思わぬ事態を引き起こす。監督は同シリーズの製作や脚本などに携わってきたサイモン・キンバーグ。ドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」などのソフィー・ターナーをはじめ、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンスらのほか、謎のキャラクターとしてジェシカ・チャステインが出演する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

サイコキネシスとテレパシーの使い手ジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)の活躍で、X-MENはすさまじいパワーを持つミュータントのアポカリプスを倒した。それから10年後、宇宙でのミッションで発生した事故によってジーンが封じ込めていた邪悪な別人格ダーク・フェニックスが解き放たれる。やがて彼女は制御不能に陥り、世界は滅亡の危機に直面する。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

「X-MEN:ダーク・フェニックス」現体制最後のX-MENは、旧シリーズの一大事件を踏襲し、テーマの原点へと帰着する

 現行体制では最後となる今回の「X-MEN」は、フェニックスと呼ばれる闇の存在によって、全能ミュータントとしてのパワーを覚醒させたジーン・グレイを主軸とする。原作ファンには周知の彼女の特性だが、映画しか知らない人も、旧シリーズ3作目の「X-MEN:ファイナル・ディシジョン」(06)で、暴走するジーン(ファムケ・ヤンセン)の脅威を目にしているだろう。X-MENを内側から崩壊させ、ひいては人類滅亡のトリガーとなりかねない。そんな危険度MAXの大ネタを蒸し返すなんて、いかにもフィナーレに向けての舞台を用意してきたなこのヤロー!! と観る側も身構えてしまう。

 スペースシャトル乗組員の救出に向かった先で未知のフレアを浴び、ジーン(ソフィー・ターナー)がその恐るべきパワーを発動させてしまう今回。彼女の暴走はプロフェッサーX(ジェームズ・マカボイ)ら仲間内に犠牲者をもたらし、そしてマグニートー(マイケル・ファスベンダー)陣営や人間からも敵視され、ひいてはジーンのパワーを悪用しようとたくらむヴィラン・ヴク(ジェシカ・チャステイン)の暗躍を許してしまう。

 映画はそんなジーンの葛藤に触れると同時に、X-MENそのものが抱える内情をも浮き彫りにしていく。ミュータントの権利獲得への執着が、悪手となって自らを苛む、そんなトートロジーにプロフェッサーは陥るのだ。ジーンのダークサイドへの変転は、こうした問題をも表面化させ、ともすれば忘れがちな「マイノリティの苦境」という起点へと本シリーズを立ち帰らせていく。

 このようなプロセスを経ることで、前半はドラマに緩慢な印象を与えるが、時間をかけて慎重に描いていったジーンの苦悩が支燃性となり、後半の爆発的展開を激しくもたらす。そこで繰り広げられるアクション状況、特にマグニートーの戦いっぷりに惚れないヤツはいないだろう。「敵に回すと恐ろしいが、味方になると頼もしい」を体現する無双な姿で、本作の美味しいところを華麗にさらっていく。

 やや話が恣意的に逸れたが、ともかく「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(11)以降の新シリーズをダーク・フェニックスのエピソードで閉じるというのは、その構成自体が旧シリーズの韻を踏んでいるだけでなく、「ファイナル ディシジョン」の脚本を手がけたサイモン・キンバーグが監督となるところ、彼の参加に因縁めいた嚆矢回帰を覚える。「ダークナイト」三部作で感傷的にスーパーヒーロー賛歌を謳いあげたハンス・ジマーの音楽も、シリーズ初参入ながら、掉尾を飾る局面にまことよく合うのだ。(尾崎一男)

映画.com(外部リンク)

2019年6月20日 更新

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