レビュー一覧に戻る
ダンスウィズミー
2019年8月16日公開

ダンスウィズミー

1032019年8月16日公開

たーちゃん

3.0

ネタバレ後催眠暗示

何の情報もなかったので、タイトルから「Shall we dance?」みたいな映画かと思っていました。ですから、突然ミュージカルになる展開に???となり、「ああ和製ミュージカル」なのかと思ったのですが、世界観はそうではなく「ミュージカル」が嫌いな女性がもし音楽がかかったら歌い踊り出してしまったらどうなるのか、というようなものでした。 確かに楽しい映画ではありましたが、世界観が違うのでそこに違和感を感じました。 この監督はミュージカルが嫌いなのでしょうか。好きなのでしょうか。好きだから嫌いな人に好きになって欲しいのでしょうか。 もしそうだとしたら、嫌いな人はこの映画を見たらますます嫌いになるだろうなと思いました。 ミュージカル映画の中ではそこの登場人物たちが歌い踊るという行為をお互いに容認共感しているので、歌っていても踊っていても見ている側が「歌っちゃうの?」とか「踊るんだ?」と思っていても、その世界の中では違和感のない約束事として認可されています。ですがこの映画の中では、普通の世界観なので歌い踊ったあとにはその行為に対しての「?」が生まれます。それが主人公だけの行為ならまだしも、周りの方々をも歌って踊っていたにも関わらず、終わった途端にその世界観でない現実となっていて、「みんなも踊っていたよね」と思えるリアクションで、その方が驚きました。 かなりムリクリな設定だと思います。 元々催眠術をかけられたのは鈴木静香(三吉彩花)にではなく、一緒に行った姪が「小学校の発表会に出演するのに自信が持てないからと「なりたい自分になれる自己変革」の催眠を受けた事によります。それを姪本人ではなく、近くで見ていた静香に催眠がかかってしまいます。すると音楽がかかると踊らずには、歌わずにはいられないようになってしまうのです。生活に支障が生まれると感じた静香は心療内科で相談すると、その催眠を解くには催眠をかけた催眠術師のマーチン上田(宝田明)本人に解いてもらわなければ解けないと言われ、マーチン探しの旅に出ます。 新潟、秋田、札幌をマーチンの催眠術のサクラをしていた斎藤千絵(やしろ優)、ストリートミュージシャンの山本洋子(chay)とマーチン探しの旅に出ます。 姪と静香にあまりにも他人行儀というか、愛情のないのに違和感を感じました。 見どころはいつかかるか分からない音楽と、そこでの静香のパフォーマンスです。 歌も踊りもヘタではありませんが、上手過ぎないのが逆に慣れていないリアリティを感じました。でもこの作品にリアリティはいらないかもしれません。 ステージでいきなり踊り歌いだす静香と千絵や借金取りの3人は打ち合わせしていたかのようにバッチリ振付も決まっていて、ハモりも出来ていました。おまけに衣装も揃っています。 「この音楽が終わったら、催眠はすべて覚めます」とマーチンに言がいうと、音楽が終わるとキツネにつままれたような顔をした静香たちがいます。でもこれってお客さんも見ているんですよね。 辻褄などは一切合いません。 ラストの「タイムマシーンにお願い」で姪の学芸会のステージでの盛り上がりが描かれ、静香が幼少の頃の自分も同じステージに立たせてあげます。 幼少の頃のトラウマから脱却できた演出は良かったと思いました。 千絵役のやしろさんは頑張っているのですが、この役には役不足だったようです。同じようなキャラクターなら渡辺直美さんがやったら、もっといいものになっていたと思います。 マーチン役の宝田明さんが先日亡くなられました。この作品でも白い鼻毛をだしたり、変なプライドだけに拘らない素敵な俳優だと思いました。ご冥福をお祈りいたします。

閲覧数326