2019年4月5日公開

希望の灯り

IN DEN GANGEN/IN THE AISLES

1252019年4月5日公開
希望の灯り
3.6

/ 250

17%
40%
31%
8%
4%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(42件)


  • joz********

    5.0

    旧東ドイツ人の苦悩

    原題は【In den Gängen(通路にて)】です。 ドイツの東西統一は良い面ばかりが強調されてきました。 東ドイツは共産主義で、西ドイツに比べ貧しく不自由な生活を送っていたからです。 しかし、それはイデオロギーの側面での価値観であって、実際に東ドイツに住んでいた人々はそんな社会システムの中でも、真面目にそして誠実にそれぞれの夢を追っていたのです。 この物語はライプツィッヒ(旧東ドイツ)にある巨大なスーパー(コストコみたいなもの)の倉庫で働く人々を描いています。 その会社は元運送会社であり、従業員たちは皆長距離トラックのドライバーたちでした。 それが、東西統一後は単調な倉庫整理の仕事をしています。 その中での憧れはフォークリフトを操作する係です。 かつては長距離ドライバーとして誇りを持って働いていたのに、フォークリフトです。 そこに前科のあるタトゥーだらけの若者が、見習いとして入社してきます。 何故か皆彼に優しいのです。 特に、フォークリフトを教えてくれる先輩が優しいのです。 前科者ですが、本当は真面目な若者だと知っているからです。 年上の既婚女性に青年が一目惚れするのですが、それでも優しく見守ってくれるのです。 この映画はかつての東ドイツへのノスタルジーではありません。 突然価値観が変わってしまった人々の苦悩を描いているのです。 ベルリンの壁が崩壊したのが1989年です。 もうあれから33年も経過したのです。 主人公は統一後に生まれたのですから、旧東ドイツ人の負目からは自由であるべきなのです。 もう歳をとってしまった旧東ドイツ人の人々が、これからの若者に希望を託すしかないじゃないですか。 セリフの少ない映画ですが、結構考えさせられます。

  • yok********

    5.0

    役者陣の表情の撮り方が独特で面白かったです。

    訳アリ新人の成長を周りの従業員が温かく見守る姿はほのぼのとしていて良かったです。しかし、その内側にある旧東ドイツ出身で統一後の資本主義に適さなかった人が描かれており、温かいだけの作品ではありませんでした。 最後にスーパーの支配人が言う「 それでも前を向いていかなくてはならない。」という言葉と、妙に響きました。なぜ、解説にドイツではなく、旧東ドイツと記されている理由が分かりました。音楽の使い方も豊で楽しめました。

  • chako

    3.0

    ネタバレ良い映画だが…

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tom********

    3.0

    ネタバレいい職場だよ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • bak********

    1.0

    ネタバレ更生の映画

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • Iti S

    4.0

    ネタバレ緊迫感のある静かな映画

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tom********

    4.0

    確かにいる人々

    華やかな生活や贅沢な時間を過ごしている人はごく僅かで、大抵の人々はこういう日々を送っているはず。確かにいるそんな人々を愛おしく思えた。

  • dkf********

    4.0

    通路に集う負け組達への人生賛歌

    これは大当たり。まさに原題の「通路にて」というイメージどおり、全編に満ちたひっそりとした静けさの中でこれまた静かに紡がれる様々な人間模様が秀逸。とにかく余白の行間になんともいえない味わいが漂う秀作だ。 スーパーマーケットの在庫倉庫の通路に人生がある登場人物達が皆んな何かを背負った負け組ばかりという設定が良い。誰ひとりニコリともせず、皆んな生きることに必死。誰もハッピーではない人生の辛酸を描いたストーリーにもかかわらず、不思議と重苦しさがないのは彼らを見つめる監督の目線が暖かいからだろう。 ほぼ満点に近い演出力を魅せてくれた監督のトーマス・スチューバーの名前は今後も覚えておくべきかもしれない。 全くノーマークだっただけに予想外の拾いものを見つけた感じで大満足。それどころか近年公開されたドイツ映画の中では屈指の出来栄えだと思う。 じっくりと人間ドラマを味わいたい人には強烈にオススメしたい。

  • 石岡将

    4.0

    適度な安定映画

    映像とっても綺麗。 自分の様な労働者には身につまされるものがあった。 少し長く感じたけど、これくらいの映画のリズムが一番好きかも。 でも不法侵入は否定的に扱って欲しかった。

  • fg9********

    4.0

    心地イイ余韻に浸ることができる作品

    …あらすじは、横着をして、解説の次のとおり。  『旧東ドイツのライプチヒ。  27歳の無口な青年クリスティアン(フランツ・ロゴフスキ)は、スーパーマーケットの在庫管理係として働くことになる。  仕事を教えてくれるブルーノ(ペーター・クルト)や魅力的な年上の女性のマリオン(ザンドラ・ヒュラー)ら職場の人たちは、親切だったが節度があった。』  登場人物は、クリスティアン、ブルーノ、マリオンのほぼ3人で、舞台もスーパーマーケットの倉庫が大半を占める。  そんなある日、クリスティアンは在庫管理係として働くことになる。  後ろ暗い過去の名残なのか、彼は手首まで禍々しい?タトゥーに覆われているので、制服を着て職場に出る時、それを隠すように襟や袖を整えることが日課の一つになっていた。  クリスティアンは、ベテランのブルーノの指導の下で仕事のイロハを覚えることになる。  重い商品の箱の上げ下ろしはなかなかの重労働だ。  時には、自分の背丈よりも高い場所にある商品の整理も行わなければならず、そんな折にはフォークリフトの操縦が欠かせない。  ブルーノはフォークリフトの扱いにも長けていて、丸で自分の手足のように縦横無尽に操るのだ。  ブルーノの指導の下でクリスティアンもフォークリフトの操縦を習うが、想像した以上に厄介で、なかなか上手に扱うことが出来ないのだった。  そんな悪戦苦闘する中、フォークリフトを自由自在に操る女性と出くわす。  菓子部門のマリオンという女性だった。  休憩時間に珈琲の自動販売機前で二人っきりになる機会があり、クリスティアンはおずおずと声を掛けると、マリオンも屈託なく応じてくれたので、自分よりも年上の女性かと思われたが、彼女の存在は味気ない職場においての一筋の光となるのだった。  だらだらと前半部分のあらすじを書き始めたが、クリスティアンに淡い恋心が芽生えた以外に特段何が起きる訳でもなかったが、スーパーマーケットの倉庫を舞台にした、心に何かを抱えつつも仕事に勤しむ人間模様が温かく描かれていて見飽きない。  が、クリスティアンの初心な恋心を打ちのめすかのように、マリオンが既婚者だと知らされ、しかも旦那からDVを被っているとの噂も耳にするのだった。  それから暫くして、マリオンが突如として退職してしまうのだった。  かつてつるんでいたダチ公どもが来店した時、地味な仕事に燻っているクリスティアンは揶揄われたが、漸く自分の居所を見出したクリスティアンは、そいつらの嘲笑をやりすごすことができたのに、マリオンの突然の退職には身も心もズタズタにされてしまうのだった。  で、かつての悪たれ共と深酒をして泥酔し、翌日は1時間だったかの遅刻をしてしまうのだが、ブルーノの恩情に救われて、また黙々と働き始めるのだった。  でも、マリオンのことが忘れられず、勇気を奮って彼女の家を訪れるが、彼女は不在だった。  諦めて帰ればイイものを、こっそり忍び込んでみたら彼女は在宅で、しかも風呂に入っていたので遠巻きに見詰めていたが、彼女に察せられてアタフタとトンズラを決め込むのだった。  凡そこんな映画になりそうもない話が続くばかりなので、面白かろう筈もないが、クリスティアンの心情の移ろいにどっぷりとハマってしまって抜け出せなくなってしまう。  そんな時、突如として、ブルーノが自殺したことを報らされる。  ブルーノの自殺に至る心情は明かされないので、押し測るしかないが、彼は、統一される以前は長距離トラックのベテラン運転手で、その仕事に誇りを持ち随分と懐かしんでいたっけな。  ドイツ統一は、諸手を挙げて賛成する人たちばかりではなかったんだな。  住み暮らした東ドイツの風習にしっかりと馴染んでいた者は、統一後の押し寄せる無機質な資本主義により、ポッカリと心に風穴を開けられたような気持に陥っていたということかな。  そんなブルーノの突然の死はクリスティアンを悄然とさせたが、彼は、今生きているのであり、これからも生き続けなければならないのだ。  彼は、フォークリフトを習熟すべく研鑽する。  難しい試験にも辛うじて合格すると、同僚たちが自分のことのように喜んでくれる。  マリオンも復職する。  クリスティアンに大それた夢や希望がある訳ではなかったが、明日へ向かっての確かな一歩を踏み出したところで幕を閉じる。  こんなに長く書くような作品ではなかったが、観終わった後は、なんとも心地イイ余韻に浸ることができる3.8点といったところかな。  耳慣れた「美しく青きドナウ」という曲の素晴らしさを、改めて感じさせてくれる作品でもあった。  (メモ 総レビュー数:3635件、2020年度78作品目)

  • has********

    5.0

    ネタバレ合併後の苦労はいまも

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • arl********

    4.0

    元東ドイツのシブい映画

    ライプツィヒ近郊のコストコ(みたいな店?)の従業員の交流をじっくりと描いたいいお話。旧東ドイツ時代ここは長距離トラックの基地だったと。ユーモアもあってジンときます。毎回出勤時にタトゥーを隠すシーンが何度もあったり細かい演出が活きている。東ドイツ時代の貧窮はまだ尾を引いているんですねえ。ブルーノ(や他のみんな)にとって東西ドイツ統合は幸せだったのかどうなのか。考えさせられる。 邦題は意味不明。

  • Hurler-Q

    4.0

    ネタバレいくら好きでも、、、

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • yab********

    4.0

    フォークリフト

    天井が高い巨大スーパー。商品置き場の従業員は転職者が多い。元大型トラックの運転手、建設現場の作業員等々。いわゆる”流れ者”。旧東ドイツの労働者を描きたいという監督の強い意志が伝わってくる。 この職場で居場所を得るには? それはフォークリフトの運転。頭上のはるか高いところにあるビールケース等を地上に下ろす作業。この作業が試用期間の主人公には結構大変。でも、フォークリフトを自由に操れれば、このエリアでの仕事は任される。同僚からも認められる。だから必死に覚える。その姿を接写する映像が美しい。居場所を得て自信が芽ばえ、主人公の表情なり行動に硬さがなくなってくる。その描き方も自然だ。 過去にいろいろありげな同僚たちも、主人公を温かく包み込む。この暗くて狭い空間の中、飾り気のない人間関係がなぜか眩しい。 主人公を演じるフランツ・ロゴフスキは、ちょっぴりホアキン・フェニックスを彷彿とさせる。謎めいたキャラが一瞬ごく普通の男に変わる瞬間がとても絶妙。彼が思いを寄せる女店員役はサンドラ・フラー。あの『ありがとう、トニ・エルドマン』の熱い演技が記憶に新しい。夫婦生活に問題を抱えながら明るく健気に生きる女性を好演。ふたりがフォークリフトを相乗りするラストシーンがいつまでも心に残る。

  • sal********

    4.0

    ネタバレトラックが懐かしい

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ken********

    5.0

    ほのぼのですね

    ドイツの巨大スーパーで働く人たちの話。 新人の口下手な男と職場の仲間の交流がほのぼのしてていいですね。 スーパーで働く人たちってこんな感じなんだろうなって思えます。 出会って、仲良くなって、仕事中に会話してって。なんか普通っぽくてよかった。

  • syo********

    4.0

    みんななにかを背負いながら生きている。

    閉店後の夜のスーパーマーケット、音楽に合わせ美しく踊るフォークリフト。 旧東ドイツという独特な空気感がとても慎ましく、少し重たい。 登場人物の静かさと温かさとが相まって、悲しくも優しく素敵な作品になっています。 1回では腑に落ちないところや理解できない設定があったのでもう一度観てみたい作品。 音楽がとても良い。

  • mai********

    4.0

    この世界の片隅に…

    僕らとそんなに変わらない人たちがいて ささやかな喜びと幸せを感じながら日々を生きている事を知る。 それだけでイイ・・・などとは言えない。 自分たちだけの世代で終わりになるなら、我慢のし甲斐もあろうかと思うけれど こんな世知辛い世の中ではね……… みんなそれぞれに傷を抱え みんなそれぞれの毎日を生きている。 だからこそ抱える問題を隠そうとしてしまうのかもしれない。 少し寄りかかると、みんなして倒れてしまう事がわかっているから。 ブルーノの選択にやるせなさを感じてしまう。 その昔、閉塞していた東。 劇的な壁の崩壊から、希望に満ち溢れた世界が待っていると エネルギッシュに未来を夢見た人たちが数多くいたことでしょう。 あれから30年。 希望の灯りはどれだけの人を照らしてくれただろうか? 隅々まで行き届いたのだろうか? もう少し、あと少しだけ余裕をもって生きられる社会があれば…と思わずにはいられない、切なさと余韻に包まれる良い作品だったと思います。 2019年6月8日シネマテークたかさきで鑑賞。

  • 一人旅

    5.0

    過去と未来の狭間で…

    トーマス・ステューバー監督作。 旧東ドイツの巨大スーパーで働く青年の日常を描いたドラマ。 クレメンス・マイヤーの小説「通路にて」をトーマス・ステューバー監督が映画化したドイツ映画で、原作者のマイヤー自身が本作の脚本を手掛けています。 旧東ドイツ、ライプツィヒ近郊の巨大スーパーマーケットで飲料担当として働き始めた物静かな27歳の青年:クリスティアンを主人公にして、仕事のイロハを教えてくれる初老の先輩:ブルーノを始め同僚達との関わり合いと、お菓子担当の訳あり人妻:マリオンへの淡い恋を描いていきながら、微かな希望を胸に主人公が新たな人生に向かって歩み始めていくまでの過程を綴っています。 物語の大部分が巨大なスーパーマーケットの店内で展開される日常映画で、初めての在庫管理・品出し作業に従事する主人公のお仕事奮闘&同僚達との人間関係が、フォークリフトの作動音が鳴り響く広々とした店内に淡々と映し出されています。1990年のドイツ再統一から30年近くが経った今なお、東ドイツ時代への郷愁に浸り続ける先輩同僚や暴力的な夫に悩まされている年上の人妻など、主人公を取り巻く人々に対する自然体の人間描写に惹き込まれる作品で、他者とのコミュニケーションが下手な主人公が仕事を通じて他者と関わりを持っていく様子を描いています。 ドイツ再統一後、社会の片隅に取り残されながらも日々を懸命に生きる人々の日常を淡々と、時にユーモアを交えて描いたドイツ映画で、過去と未来の狭間で今を生きる人々を優しい視点で見守っています。

  • Obst

    4.0

    ネタバレ世界の片隅の通路にて

    このレビューにはネタバレが含まれています。
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