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運び屋 (2018)

THE MULE

監督
クリント・イーストウッド
  • みたいムービー 964
  • みたログ 4,913

3.99 / 評価:3858件

軽やかな現役続行宣言

  • Komatsuya さん
  • 2019年3月10日 11時40分
  • 役立ち度 179
    • 総合評価
    • ★★★★★

年老いた男の家族への愛情がテーマで実の娘さんも出演、となると、イーストウッドの「遺言」的な作品かな、とちょっと身構えて観に行ったが、全然、そんな感じではなく、「まだまだ花を育てる=現役を続ける宣言」だった。と思う(笑)。「元ネタの記事を見つけて、おっ、いいな、と思って、軽くやってみたんだけど、どうかな?」という感じ。

主人公は、自己承認欲求が強い人物で、「家族のため」というよりは、周りから尊敬や感謝を集める快感を忘れられないために、運び屋の世界にどんどんはまり込んで行ってしまったように見えた。ある集まりの復興とか、家族は関係ないし。

破産して「一番大切なもの」に気づいたはずなのに、運び屋をやってる途中でも、まあ、良く遊び、良く歌い、良く食べる。とにかく楽しく生きている。口も上手く、胆力もあり、女性受けも良く、しまいには、若い奴に「ちょっといい話」までして…平然と差別発言するし、犯罪者でもあるのに、どんどんかっこよく、羨ましく見えてくる。

ラストシーンの表情も生き生きとしていて、その行動って家族が破綻した原因のひとつでは? おじいちゃん、本当に反省してる? 「外」にいる家族は、犯罪で得たお金で良い思いをしてきたとか非難されて辛い目にあってません? とか、色々突っ込みたくなった(笑)

でも、観ていて嫌な気持ちには全然ならない。ベタな言い方になってしまうが「憎めない」「愛すべき」とはまさにこういう人物のことを言うのだろう。これはイコール、イーストウッドの人間力ということだろうか。

重たくもできる内容をライトに、でも、観客それぞれが自分の人生についてちょっと考えさせられる作品に仕上げられるこの人はやっぱり凄いんだな、と思わされた。

「感動の大傑作」「涙腺崩壊」などを期待せず、それこそ、近郊への日帰りドライブ感覚で、肩の力を抜いて観に行ったら、より満足できる映画かも。「グリーンブック」も同じく、アメリカを舞台にしたロードムービーは風景が雄弁で、それだけでも十分、心地良い。

でも、「運び屋」の報酬額って凄いんですね…

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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