イーストウッドのファンにつき☆4つ
- par***** さん
- 2020年11月3日 21時13分
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- 総合評価
イーストウッドは、大好きな監督。この映画は、自分の人生を振り返って、家族を顧みずに仕事をしてばっかりいたことに対する贖罪の気持ちと、高齢者が孤立することによって犯罪に巻き込まれてしまう社会を描いているように感じた。実話を基にしているので、派手な場面はない。人生も終わりが近づいてきた高齢者が、過去に後悔を感じながら、何とか自分なりに生きていこうとする姿が描かれている。ただ単に映画本体だけを見るならば、見どころが少ないロードムービーのような味わい。しかし、イーストウッドの今までの作品、生き方や発言などを前提にみると、なかなか味わいのある映画に感じられる。
人は、元気なうちはなかなか相手を受け入れられないような所があるものだ。妻が倒れて、妻の元にかけつけて、やっと妻から許され、主人公が裁判で有罪になって、家族からの愛情を取り戻した。やばいお金を、人のために使っていたからこその結末であろう。
人間、高齢になると正義とか何とかよりも、周囲との繋がりの豊かさ。そんな
老境の心境を静かに語っているようにも思える。今のイーストウッドだからこそ、感じ入り、撮れる映画を撮っているのだろう。
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