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マイ・ブックショップ (2018)

THE BOOKSHOP

監督
イザベル・コイシェ
  • みたいムービー 195
  • みたログ 235

3.63 / 評価:178件

ブラッドベリはこの後も続々と名作を…

  • bakeneko さん
  • 2019年4月22日 13時48分
  • 閲覧数 273
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

いきなりすみません! でも、レイ・ブラッドベリの傑作は「タンポポのお酒」の後にも、「何かが道をやってくる」、「十月はたそがれの国」、「万華鏡」、「太陽の黄金の林檎」…と、読まずに死ぬにはもったいなさ過ぎる…。
英国の小説家にしてブッカー賞候補の常連であった:ペネロピ・フィッツジェラルドの“en:The Bookshop”をスペイン、ドイツ、イギリス合作で映像化したもので、北アイルランドでロケした寒々しい海辺の情景も辛口の物語世界を再現しています。

え~、私は映画観賞よりも読書に多くの時間を割いています(大体映画の3倍くらいかな~)。
で、読書好きとしては、1959年の英国でヒロインが他者に勧める本の種類が気になってくる作品で、劇中で語られる―ブラッドベリの「華氏451度」(1953年)「火星年代記」(1950年)「タンポポのお酒」(1957年)やナボコフの「ロリータ」(1955年)といった本の英国での出版時の様子も興味津々の作品となっていますし、シェークスピアやブロンテ姉妹作品への言及も嬉しくなってきます。
1959年の英国の漁村。戦争未亡人のフローレンス(エミリー・モーティマー)は亡夫との念願であった本屋を開業する。最初は本好きの名士:エドマンド(ビル・ナイ)との親交や手伝いに来る:クリスティーン(Honor Kneafsey)との出会いを始めとして軌道に乗るかに見えたが、本屋の建物を地域文化センターに使用したい地元有力者のガマート夫人(パトリシア・クラークソン)が横槍を入れてきて…というお話で、善良なエミリー・モーティマーvs傲慢なパトリシア・クラークソンの英国らしい陰鬱な衝突と画策が観客の血圧をあげてゆきます。
1960年代初頭の英国の本屋の様子や地域文化&漁村の様子も活写されている作品で、英国の階層社会の問題点も呵責なく描かれています。
勧善懲悪的なハッピーエンドと一線を画した現実的なお話は観ていてちょっとストレスが溜まりますが、劇中&エンドタイトルに掛かる“Feeling Lonely on a Sunday Afternoon”♪と“Just Take Me in Your Arms”♪が物語世界の世俗の毒気を浄化してゆきますし、ナレーターのジュリー・クリスティの健在も嬉しいですよ!


ねたばれ?
1、 クリスティーンが最後に受け取った本:「ジャマイカの烈風」は、リチャード・ヒューズが1929年に発表した海洋冒険ジュブナイルで、ジャマイカから故国イギリスへ帰国のために船出した子供たちが海賊船の乗組員に拾われて風変わりな海賊との生活の中で成長してゆく様子を語っていて、本作では現地の人とは違う価値観のフローレンスの下で成長してゆくクリスティーンを重ね合わせています。
(蛇足)2018年の新作本でお勧め(映像化不可能!)なのは、「クロストーク」(コニー・ウィリス)、「カササギ殺人事件」(アンソニー・ホロヴィッツ)、「我らはレギオン」(デニス・E・テイラ)であります♡

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