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マイ・ブックショップ (2018)

THE BOOKSHOP

監督
イザベル・コイシェ
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3.63 / 評価:179件

本は“新しさ”を恐れない

  • 一人旅 さん
  • 2019年5月25日 19時14分
  • 閲覧数 421
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

イザベル・コイシェ監督作。

50年代末のイギリスの田舎町を舞台に、長年の夢だった本屋を開業したヒロインの奮闘を描いたドラマ。

普段通っている名画座は悲しいことにほぼ貸切状態の場合が多いのですが、本作に関しては文学ファンであろう人生の先輩方が多数いらっしゃっていて、シネコンの1/20程度の小さな劇場は稀に見る賑わいでした。

英国人女流作家:ペネロピ・フィッツジェラルドによる1978年発表の小説「The Bookshop」を女流監督:イザベル・コイシェが映像化した作品で、ヒロインをエミリー・モーティマー、彼女と親交を結ぶ老人をビル・ナイ、ヒロインを陥れようとする町の有力者をパトリシア・クラークソンが好演しています。ナレーションは大女優:ジュリー・クリスティ。

本屋が一軒もない英国の海辺の田舎町に引っ越してきた戦争未亡人のヒロイン:フローレンスが、古い家屋を買い取って亡き夫との長年の夢であった本屋を開業するが、それをよしと思わぬ町の有力者:ガマート夫人が邪魔をしてきて―というストーリーで、ガマート夫人を始め保守的な住民が大半を占める田舎町に唯一の本屋を開業したヒロインの奮闘劇が描かれます。

町にとって“異質”なヒロインの本屋経営をお手伝いしてくれる少女との交流や、長年自宅に引きこもり続けている孤独な老人との本を通じた出逢いと惹かれ合いの様子を織り交ぜつつ、保守的で閉鎖的な田舎町で本屋を開いたヒロインの勇気と熱意、そして本に対する深い愛着が感じ取れる作風となっています。

フランソワ・トリュフォーによって映画化もされたレイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451度」やウラジーミル・ナボコフの「ロリータ」を始め、ヒロインが入荷する先進的な本の数々が保守的だった町に新たな風を吹き込んでいく様子が印象に残る作品で、旧い価値観に囚われないヒロインの自由な精神と本への限りない愛情が世代を越えて受け継がれていく結末が味わい深い余韻を残してくれます。

主演のエミリー・モーティマーが魅せる大人しくも芯の通った演技が海沿いの町の素朴な風景と調和して素晴らしいですし、『ピンクパンサー』に出ていた頃の可憐なルックスの面影を40代後半を迎えた今でも残しているのはファンにとって嬉しい特典であります。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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