レビュー一覧に戻る
アマンダと僕
2019年6月22日公開

アマンダと僕

AMANDA

PG121072019年6月22日公開

********

5.0

決断の過程

2018年。ミカエル・アース監督。パリで暮らす若き主人公は気ままなアパートの管理人として独身生活を送っている。姉とその娘の母子家庭とはよく会っているが、つかず離れずの状態。新しい恋人もできて、自転車で市内を走る姿は余裕があって静かで幸福な市民そのもの。そんな時、突然のテロで姉が亡くなってしまい、哀しみに暮れるままに姉の娘をどうするかという問題に直面して、、、という話。 エリック・ロメールが教育映画を撮ったような、よく言えば格調がある悪く言えば杓子定規な画面構成で事態は淡々と進んでいく。人生において「責任」を背負うことに戸惑う主人公がいかなる「決断」を下すことになるか。なにかこれといったきっかけで決断するのではなく、姉の娘とのぎこちない日々の生活を積み重ね、田舎に帰ってしまった恋人を追いかけて再会し、幼少期に分かれたきりほとんど没交渉だった母親とも再会していくという過程において、主人公が徐々に決断していく様子が描かれている。 理不尽なテロ行為からの立ち直りの過程で、それぞれに泣くことができるタイミングも前を向き始めるタイミングも異なることを上手に描いている。秀逸。

閲覧数333