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レプリカズ (2017)

REPLICAS

監督
ジェフリー・ナックマノフ
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  • みたログ 411

3.20 / 評価:363件

SFの軽薄さにも及ばない荒唐無稽な駄作!!

  • ROCKinNET.com さん
  • 2019年7月12日 6時38分
  • 閲覧数 269
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

この手のSF映画を許容できるのは「いつか現実世界でも起こり得る」かも知れないと思わせられるか否かに掛かっていると感じた。ニコラス・ケイジとジョン・トラボルタが顔面移植する97年の『フェイス・オフ』や、ケヴィン・コスナーとライアン・レイノルズの記憶だけを移植する16年の『クリミナル 2人の記憶を持つ男』なんかがソレ。両方とも実現不可能であると分かっていても、科学の進歩と共に近未来では出来る“かも”しれないと思わせる、この微妙なリアリティとファンタジー性にSFの面白みがある。

しかし、この映画にはソレが無い。そもそも取り上げているクローン問題は22年前の話だ。当然、人間のクローン実現は技術的・倫理的な議論の中されていないが、97年に羊で成功し、18年は猿でも成功している。夢物語感が薄い。ましてや、アミノ酸とかそんな簡単なもんで人間なんて複製できるかッ! あまりの荒唐無稽な展開にファンタジーとしての軽薄さにも及ばない適当さ、無責任さが感じられて興醒めする。
加えてキアヌの大根ぶりにも驚いた。この人、こんなに演技下手だったっけ? 最近では『ジョン・ウィック』の好演が記憶に新しいが、本当に使い方次第の俳優だと感じた。
倫理観を捨て、家族をクローンで取り戻そうとする人間のエゴや愚かさを描き、人間の心は電子回路ではないことを訴えかけるテーマ性にも関わらず、まだ“仮想現実(マトリックス)”にいるのか?と思うくらいの棒読み台詞。生身の人間の体温が感じる演技では無かった。何より、クローン製造に関しても、何にしても、主人公には葛藤が無いのだ。そんな安易に進むべきことなのかと。キアヌにそういう繊細な表現ができるほどの演技力が無いのか。胡散臭い世界観のまま何の説得力も無く観客を置いてけぼりで、訳も分からず物語は進んでいった(笑)

クローンが実現すれば人間は失う経験をしなくなる、良い側面だけしかないと思っていた。しかし、この映画で描かれる、クローン・複製させられた側の心情は切ない極まりないものだった。自分が製造物であるという悲しみもそうだが、自分の肉体も臓器も、感情も偽物で、得体の知れないものだと思うと不気味だ。普通でいられるわけがない。
また、クローンで愛すべき存在を再度手に入れた側も、複製されたヒトの形を成す非人間の薄気味悪さと同居しなければならない恐怖があると感じる。すべて歪な愛情であると。それらが垣間見れただけでも良かったけど、B級と片付ければ簡単ではあるが、下らな過ぎて何の味もしない噛み過ぎたガムのような感じの映画だった。

詳細評価

物語
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映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 不気味
  • 切ない
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