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上映中

劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~ (2019)

監督
瑠東東一郎
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  • みたログ 5,662

3.27 / 評価:4,739件

嫌な予感はしていた

  • lstr***** さん
  • 2019年9月12日 5時49分
  • 閲覧数 4094
  • 役立ち度 140
    • 総合評価
    • ★★★★★

当方かなりのOLファン。
映画化を知ったときには動揺して震えたくらいのガチである。

映画化が発表され、監督が瑠東監督だと知ったとき嫌な予感がした。
ドラマの大事な最終話に放送時間40分の中10分も部長のフラッシュモブに時間を使ってしまう監督だったからだ。
物語を俯瞰で見ることができない、やりたいこと優先の監督。
ドラマクランクアップ時に涙を流す熱さがある。
話しているのを見るに誠実そうでもある。
だが残念、必要なのは才能だ。
舞台挨拶での吉田鋼太郎さんの監督へのメッセージ
「天狗にならずにいい作品を作ってください」
この一言に全てが集約されている気がする。
この人気・騒がれ方はお前の実力に見合った物ではないぞ、そう言っているように思える。
演じた役者が天狗になるなと言う。要はこの映画の出来に満足できていないのだ。
もし満足できていたら「また一緒に作りたい」と言ったのではないだろうか。

脚本もそう。ドラマが人気になったことで、脚本家がツイッターでちょっとOL関連を呟けばみんながもてはやす。
それで勘違いしてしまったのだろう、自分が書けばこれぞOLだろうと驕り高ぶった結果がこれ。
ドラマの際田中圭さんが「本のままでは春田は愛されるキャラにならない」と言っていた。春田を愛されるキャラにしたのは圭さんだ。それも忘れてしまったらしい。

たくさんの方が書かれているが本当にお粗末。最初から。ツッコミどころだらけ。

仕事関連がお粗末でも春田と牧の物語をしっかり描いてもらえていたらまだよかった。
しかしそれもお粗末。
ファンが様々な考察をしては他のファンが共感しているのを見ると悲しくなる。
観る側がこんなに察しなきゃいけない映画って何?
もちろん、あえて抽象的に描き、観る者に委ねる作品もあるだろう。
しかし、OLはそういう作品では決してない。
元々ドラマは「90年代の王道トレンディドラマ」をなぞらえて作ったそうだ。
見る者にわかりやすく、そして少々ベタな部分がありつつも、笑わせたり感動させたりときめかせてくれたり、感情に素直にすっと入り込む、そういうものだったはず。

皆が口々に感動したという炎の中のシーン、あれは役者さんの熱演のおかげに過ぎない。
雰囲気に流されずにセリフをよく聞くととても唐突だしつながりもない。
なぜ二人がそういう考えに到ったのか、その描写がそれまでにまるでない。
花火のシーンでケンカ別れをした後葛藤するでもなく、本当に唐突に色々「わかった」らしい。いつわかったの?
あのシーンをシナリオブックで読むとほとんどセリフも変わっていないし、役者さんが膨らませた部分も少ない。
ドラマでは本当に色々膨らませてくれていたというのに。
それはきっと「膨らませることが出来ないくらい心の流れを掴むことが出来なかった」のだと思う。
感動するだろ?と言いたげな部分だけをかいつまんで書いて繋げているだけなので、いくら役者さんがその役を生きようと思ってくれても、ヒントがまるでない状態。気の毒すぎる。

書きたいところだけ書けば楽しかろうと思う。盛り上がるとこだけ、面白いところだけ。
しかしそれだけでは物語は説得力を持たない。
作品は「書きたいところ」と「書かなくてはいけないところ」があり、その両方をしっかりバランスよく書かないと誰も引き込まれてはくれないのだ。
今回の脚本はまさに「ボクのかんがえたさいきょうのしごととゆめとこいのえいが」。
いいとこどり…というにもいいところもよくないという最悪の結果。

監督も脚本家も、残念ながら力量がなかったと言わざるを得ない。ついでだが情緒もない。

今回のことで一番悲しいのは、このお粗末さによって、演じてくれる役者さんたちのOLへのモチベーションが下がってしまったであろうことである。
「もうOLはいいや」と思ってしまったのではないかと考えると、本当に悲しくて悲しくて涙が出てくる。
例え完結と謳っていても、この作品が映画としてとても良いものだったなら
もしかしたら何年後かにまた演じてくれることがあったかもしれない。
それももう潰えてしまったと思うと絶望しかない。
こんなものが最後だなんて。

レビューを拝見していると、ファンはこんなのでも嬉しいのか?というご意見が見受けられる。
考察をしてツイッターでとても喜んでいると。
いくらファンでも作品としての良し悪しはわかっている。盲目的にほめそやしているわけではない。
ただ本当に役者さんたちは春田や牧や部長、他真剣に演じてくれた。それはやっぱり嬉しかった。
大好きだった春田や牧を見せてくれたことに本当に感謝している。
その気持ちを表したいのだと思う。

皆さんが書かれているように役者さんは素晴らしかった。
それから音楽もよかった。音楽や音の付け方もとても満足できた。なので☆二つ。役者さんと音楽と。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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