画竜点睛を欠く、かな
- shi***** さん
- 2020年9月28日 22時52分
- 閲覧数 600
- 役立ち度 8
- 総合評価
1ヶ月ぶりで3回目の鑑賞に行きましたが、PC版原作をプレイした私でも3回見たにも関わらず、脳内補完を駆使しても疑問が残ってしまうエンディングの出来が気になりました。
戦闘シーンは他ユーザー様のコメント通り文句なしの満点ですが、だからこそラストに向けてのシナリオの荒さばかりが目につき、最後の最後で画竜点睛を欠く最終章になってしまったと切なくなりました。ライダー対セイバーオルタの戦闘はヘビロテで見ていても飽きません(円盤を購入すれば、しばらくこのシーンだけエンドレスで見続けるつもりです)が、全力で2分拮抗と言いつつその倍の時間ライダーが頑張るシーンや、白目の言峰のアップを含むメリハリのない士郎との殴り合いの時間等々を数分でも、最後のシナリオに回せなかったのかと残念な気持ちが勝ります。
劇場版Heavens Feelに期待していたのは史上最高の戦闘シーンとTRUE ENDの余韻を余す事なく表現した感涙もののシナリオでしたが、欲張りすぎでしょうか?同じufotable 制作のUBWの最終話が秀逸であったが故に、余計に勿体無い気持ちが強い作品でした。映画ゆえTVシリーズよりも時間の制約が厳しかったと思いますが、3部6時間の映画なら正味一話20分のTV版に換算すれば18話分=1クール半に相当するので、UBW最終話の様な濃密な終盤のシナリオも決して無理ではなかったと思います。史上最高の戦闘シーンを作り出せる技術・スタッフに目が眩み、観客の脳内補完に頼るエンディングシナリオで良しとしてしまったのでしょうか?これならノーマルエンドの方が、張り裂けそうな遣る瀬無さと引き換えに、ジレンマが残る様な疑問は感じなかったと思います。
映像的にはアニメ史上最高の映画であることは間違いないと思いますが、総合的には期待した分惜しい気持ちだけが強く残った作品でした。
詳細評価
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