見た目や美しさに惑わされるな
- anc***** さん
- 2020年6月23日 11時46分
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- 総合評価
蜷川実花さんの作品の中で1番好きだと感じました。
豪華なキャストの皆さんや、華やかなセットや衣装、音楽なども素晴らしいですが、そこに意識を持っていかれすぎると本質を見失ってしまう。
玉城ティナさん演じるオオバカナコさんは死んだように生きていた。そんな彼女は憧れのメキシコへ行くための資金を作るために危険な世界へ足を踏み入れ、殺し屋専用のDinerで働くことになる。
この作品の私が大切だと感じたところは、
死と隣り合わせの環境、尊敬出来る料理人、色々な事情を抱えた狂った殺し屋の客たちに出会い、ゾンビのようだった彼女は成長し、自分と向き合い生き始めたこと。
それと、誰も信じることが出来なかった彼女は、Dinerでの出来事を通じてボンベロを信じ、自分を信じることが出来るようになったこと。これはボンベロも同じなのかなと...。
個人的に、犬が闘う映画に弱いので菊千代がボンベロやカナコを守ろうとする姿に胸を打たれたのと、ボンベロがカナコに初めて料理を出す場面、冷徹だったボンベロがカナコの為にボロボロになりながら闘う姿を観て泣いてしまいました。
藤原竜也さん演じるボンベロを初め魅力的過ぎる濃いキャラクターたちに目を奪われたり、ちょっと現実離れした動きや菊千代のCG?っぽい感じに驚いたりもしましたが、作品のメッセージを、本質を自分なりに考えながら観ると、感情移入出来るんじゃないかと思いました。
(余談)劇中で蜷川幸雄さんに見つけられて育ててもらったというような表現にこれがエモいというのだろうかと、勝手に胸が熱くなりました。
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