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真実 (2019)

LA VERITE/THE TRUTH

監督
是枝裕和
  • みたいムービー 285
  • みたログ 692

3.43 / 評価:543件

真実を虚の世界の映画で描いた野心作である

  • ラボタモチ さん
  • 2019年10月24日 14時42分
  • 閲覧数 2336
  • 役立ち度 27
    • 総合評価
    • ★★★★★

今さらまさか監督が、外国人俳優を使って、シャレた外国風映画を撮ろうとした訳ではないだろうとは思っていたが、この映画を見て、なぜ監督が撮ろうとしたのかを納得した。カトリーヌ・ドヌーブはともかく、娘役のジュリエット・ビノシュを始め、子役、端役に至るまで、すべての出演者の演技が素晴らしい。これは決して日本人の俳優には出せない、できない演技である。映画の本場ともいえるフランスには失礼な言い方だが、改めて舌を巻いた。その上で監督の力であろうが、撮影がとても丁寧で素晴らしく、非の打ちどころのない、珠玉のような映画に仕上がっている。
 ストーリーとしては、虚の世界の「映画」と、真実の世界の「家族」とを周囲の人々との関わりの中で描いている。たとえば祖父とカメとの関係のように、誰の目にも虚の世界に思えるものでも、孫の目からすれば真実であるという風に、視点を変えれば真実と虚の世界は入れ替わるものであるということを描いている。また劇中劇の映画がSF映画というのも、面白い設定である。これも孫のセリフから現実の祖母に伝える真実の言葉として、このSF映画の中のセリフが使われるが、じつはそれも・・・・という風にである。
 またこの映画自体が女優のカトリーヌ・ドヌーブの真実を描くかのように、女優のファビエンヌを描いていることも大変意味深長である。女優にとっての真実とは、母娘にとっての真実とは、母と娘をつなぐパイプ役のサラがいないという設定である以上、決してつかめない真実を虚の世界である映画で描こうとした、これは監督の野心作であろうと受け止めた。

詳細評価

物語
配役
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