あらすじ・解説
ミュージシャンとして活躍する全盲の加藤秀幸は、近未来の小惑星を舞台に全盲の男が目の見える相棒と共にゴーストという存在を追う短編映画『ゴーストヴィジョン』の制作を決意する。「FINAL FANTASY XV」の開発チーム、『シン・ゴジラ』『バイオハザード』シリーズに携った制作チーム、アーティストの金氏徹平らが参加して制作が進む中、加藤はさまざまな作業過程を通じて顔や色彩の実体をはじめとした視覚の存在する世界を自分なりに体感する。
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予告編・動画
作品レビュー(5件)
- egg********
5.0点
「生まれつき視覚を持たないものが表す視覚芸術」前人未到の境地への大冒険。 冒険者たちが獲得した最高の宝物。町山智浩とか最高の映画評論家でも、この作品を言い表すことはできないだろう。これまで「視覚」で映画を観賞してきたのだから。 「見ること」とは何か、視覚以外で「見ること」未知の世界。
- みーちゃん
1.0点
「クルージング」ってタイトル良過ぎだろが 終始、暇で大半寝てたー
- blu********
4.0点
ネタバレゴーストヴィジョンの続きが観たい
このレビューにはネタバレが含まれています。 - とみいじょん
5.0点
様々な可能性に気づかされる、興味深い映画をありがとうございました。 『東風』『たのしい知識』を思い出すような、”表現の形”にこだわって、いろいろなことにチャレンジした実験映画。 とはいえ、小難しくはない。 加藤監督のキャラを好きになれるかで評価は変わるけれども、笑いながら、唸りながらのあっという間の時間だった。 否、鑑賞した後でも、時折思い出して、ワクワクしながら、明かりを落として、触感や音、香りで、”世界”を確かめたくなる。 (トークイベント付き試写会で鑑賞) ”見えない”方々が、”見る”という世界。 ”何を”、”どんなふうに”、観ていらっしゃるのだろう? 抽象的なものなのだろうか? そんな好奇心で、彼らの世界を分かち合えるきっかけをつかめるかと鑑賞。 加藤監督がイメージをクリエーターに伝え、形にしていく過程を追っていく。 加藤監督にとっても初めてのことだらけで、映画製作素人の私も一緒に制作過程を追体験できて、ワクワクしてしまった。 加藤監督がイメージする”絵”がどのようなものかを、レゴや、こんなのあるんだという驚きのツールや、最新のテクノロジー等を駆使して、共有しようとする。 色についての解説場面もある。『ミルコのひかり』で、中途障碍者のミルコが、先天性全盲のフェリーチェに”色”を教えて、イメージを分かち合う場面を思い出してしまった。 コラボによって形になった加藤監督の映画。 映画では語られないが、いろいろあったそうだ。 トークイベントで、プロデューサー達が何度も「本当に加藤監督が作りたかった映像なのかはわからない」とおっしゃる。とはいえ、一つの形として完成した。 自分も仕事でコラボすることは日常茶飯事だが、うまくいかない理由、うまくいく理由、そのヒントをもらったような気になる。 点字ブロックの上で談笑する人々に、加藤監督が突進していく場面に象徴される、”見える”私が想像する”全盲の方”の世界。 でも、私よりも、具体的イメージをお持ちの加藤監督。それでわかるの?特殊能力か?と言いたくなるようなある方法で、部屋の大きさを「〇メートルだね」と具体的に把握する加藤監督。目から鱗の発見。 そんな加藤監督の指示のもとに、4つのパターンで紡ぎだされた映画。 昔の特撮のように手作りセットで撮られたオープニング。そして、CGや実写、ゲーム画像と、各クリエーターの技がさえる。 この映画に合う表現方法を模索しているみたいで、実験的だった。 出来上がった加藤監督作品『ゴーストヴィジョン』は「ゴーストって?」という興味も後をひき、続きが見たい!!! イメージの共有。 加藤監督の、ご自身が周りの様子を把握される過程の説明を聞いた、あるクリエーターが「ふつうだね」っておっしゃっていて、これも目から鱗。 つい、ハンディキャップという壁が厚く見えて、相手を異質なものとして、わかりあうことが難しい、はるかかなたの世界の住人のように思ってしまう。 でも、完全に一致することはないかもしれないが、お互いがお互いの世界に興味を持てば、道は開けるんじゃないかと、映画の鑑賞とトークイベントを通じて、思った。 違いは、場合によっては壁になり、場合によっては個性になる。 ハンディキャップから生まれるこだわりもある。でも、トークイベントで質問された方がおっしゃっていたけれど、「こだわりは場合によっては厄介だけれど、その人らしさでもある(思い出し引用)」。 そのこだわりが、共通のベースに立ってのこだわりならば、世間に広く受け入れられるし、世間から乖離していれば、スルーされる。 ハンディキャップがあるかは関係ない。 ジャッキーチェン氏等、加藤監督が好きなものを私も共有できる。だから、加藤監督が作りたいものが、私のツボにはまる。 視覚障碍者ではないトークイベントの登壇者の話は、あまりにもナルシシズムに酔った自閉的な話で(芸大関係者には面白いのかもしれないが)、一般人の私にはとってもどうでもいい話で眠かった。 表現って、創作って、自分が表現したいから作るのか? 誰かと共有したいから作るのか? それぞれの映画によって存在意義はあるのだろうけれど、そんなことを考えてしまった。 『ナイトクルージング』は、トークイベントで加藤監督ご自身で突っ込んでいたような「それを言っちゃあお終いよ」的なオチで終わる。その感想に共感するとともに、映画って?と考えさせられる。 受動的に鑑賞していれば楽しませてくれる、完成された映画がお好みの方には合わないかもしれない。 けれど、私的には、こんなに、のめりこんで鑑賞したのは久しぶりだ。 佐々木監督、プロデューサーの田中さん他、この映画を世に送り出してくださった方に感謝申し上げます。 (上記の思い出し引用、記憶違いが入っていたらごめんなさい)
- stk********
4.0点
全盲の方たちも映画を「観る」と言う。彼らが「観ている」ものは何なのか。先天性全盲の加藤さんが監督となり制作するSF映画がどんなものなのか、その制作過程はとても興味深いものでした。 色、形、動き、、、全盲の人が、それらの情報をどのように得ているのか、私たちが「視覚」から得ている情報を「視覚」以外の方法で伝えるにはどうすればよいのか。その過程は加藤さんのキャラクターの面白さも相まって、笑いどころや、ツッコミどころ満載。 最後の加藤さんの一言が身も蓋もなくて笑ってしまったけど、私たちが同じ映画を見ても「脚本がよかった」とか「役者がよかった」とか「音楽がよかった」とか、それぞれ感想が違うのと同じことのように思います。 完成したSF映画が加藤さんの思った通りなのかどうか、それは永遠にわからない。でも、それでいいし、多分正解なんてないし、それぞれがどんな映像を思い描きながらこのドキュメントを観るかが最高に楽しい体験な気がします。
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