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興味深いコレットの人生
- Shoko さん
- 2019年9月4日 18時17分
- 閲覧数 194
- 役立ち度 6
- 総合評価
コレットってフランス屈指の女流作家というけれど、誰?って思ったら、私も知ってる作品がありました。
ずいぶん前にみたヴィンセント・ミネリ監督の「ジジ」は彼女の作品だったんですね。
邦題は「恋の手ほどき」だけどジジ役のレスリー・キャロンが生き生きとしていてよかった。
もう一度みたいな〜。
で、コレットがオードリー・ヘップバーンを見出したっていう話はこのジジの舞台版でオードリーを起用したってことなんですね。全然知らなかったです。
それから「シェリー」。
こちらは2009年の映画化「わたしの可愛い人シェリ」を見てます。
ミシェル・ファイファーとルパート・フレンズの恋模様が切なかった。
コレットが年上の夫ウィリーの名前で出版して大成功した「クローディーヌ」は彼女自身の学生時代の経験が投影されているそうだけど、「ジジ」は若い時の、「シェリー」は歳をとってからのコレットの経験や思いがベースになっているんだろうなぁ。
そんな風に自分をベースに小説が書けるコレットの人生ってとても情熱的で自由で奔放で感覚的で、ベルエポックの時代にこんな人生を送った人がいたんだと知ったのが収穫です。
ちなみにココ・シャネルはコレットの10歳年下だから、シャネルがやっぱりコレットのように田舎からパリにやってきた時は、すでにコレットはクロディーヌが社会現象になるほどのブームをつくっていたのですね。ちなみにこの頃のフランスって同性愛は禁じられていなかったけれど、女性が公共の場でズボンを履いてはいけないという法律があったんだそうです。不思議。
女性が自分の作品を夫の名前で発表することになる映画は「メアリーの総て」や「天才作家の妻」や「ビッグアイズ」でみているので、そういうことってきっとたくさんあったのだなと思うけれど、なんだかコレットの場合ははじめのうちはそれも二人の間の取り決めとして納得ずくのしたたかさがあったようにもみえて、男性に搾取されたというよりは、もともと強い人だったのだなぁと感じます。シャネルの場合だって、彼女がビッグになるために男性の存在が必要だったし。
夫と不思議な三角関係的な流れになってもまぁ自由で、夫ウィリーもけっこう好人物に描写される。コレットさんはのちに大変な間違いをする夫の存在を超えるほどなんとも強くて自由で新しい感性を身につけた女性だったのですね。
昨今のポピュラーな映画作りの流れにぴったりな映画。
そして女性である私は大歓迎かと思うと不思議に鑑賞後の印象は三つ星半くらい。
キーラ・ナイトレイは好きな役者さんだけど、時に彼女の特徴ある口元が笑ったりする時に意地悪そうにみえたりして。彼女のキャスティングはあっていたのかな。逆にはまりすぎて私には共感できなかったのかな。
あと、仕方ないのはわかるけれど、フランスの最も有名な女性作家の伝記映画を英語で英国俳優が演じるっていうのも違和感だよね。
音楽はフランスの有名曲ばかりだけど、ちょっとやりすぎの感もあり。
フランス人だったらどうつくるのか、見てみたい気もします。
みたことには後悔なしです。
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