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コレット (2018)

COLETTE

監督
ウォッシュ・ウェストモアランド
  • みたいムービー 110
  • みたログ 159

3.41 / 評価:122件

コレットの輝き

  • koukotsunohito さん
  • 2019年6月10日 0時44分
  • 閲覧数 445
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

フランスの実在の女性作家の話で舞台はフランス、登場人物のほとんどがフランス人であるにもかかわらず、監督も主演女優もそれ以外の出演者もほとんどが英国人で劇中で話される言葉も英語、というのがしばらく違和感があったんだけど、俳優陣の好演でいつしか気にならなくなった。

#MeToo運動と連動している内容で、主人公のコレットはやがて彼女を見出した男性の「手綱」を振りほどきカゴから出て羽ばたいていく。コレットは夫と、彼との共同作だった「クロディーヌ」をも超えていく。その姿は先駆者の輝きに満ちている。

夫ウィリーとの結婚生活がメインで描かれていくが、ウィリーの人物像が実に興味深くてコレットが彼に惹かれたのも彼に愛想を尽かしたのもそのどちらの理由もわかる。

ドミニク・ウェストが演じるウィリーの食えない男ぶり。やがては別れるものの、ウィリーの存在はコレットのある時期を形作るのに貢献していた。同時に彼女を抑えつけていたものも多かったことがわかる。

ウィリーはけっして暴力を振るったりはしないが、妻が異性と浮気することは許さないのに彼自身は他の女性と平気で浮気する。かと思えばコレットと共通の“女性”と関係を持ち、それをネタに彼女に小説を書かせる。あえてスキャンダルを巻き起こして大衆の興味を煽り、商売に利用する。一方でコレットの自由は制限して彼女本人の名前で本を出版することは許さない。

この無数のダブルスタンダードは、そのまま現代の女性と男性の間の不平等を示してもいる。いつだって男のほうがおいしいところを持っていく。

部屋に閉じ込められて無理やり小説を書かされたり、何かといえば「男の性(さが)」と言い訳して浮気を正当化するウィリーにキレたりするが、やがてコレットもまた自身の欲求を解放していく。『メアリーの総て』のメアリー・シェリー同様に、自分の作品は自分の名前で世に出す。男や社会に飼い慣らされない。

「女には性欲はない」などと言われていた時代にコレットがその著作の中で描いてみせた生身の女性の姿。それまではなかった、少女と大人の女性の間の時期に呼び名を与えたこと。そして芸術活動とともに世間一般の常識を越えたプライベートでの奔放で挑発的な性生活やファッション。時代の遥か先を行っていた。

彼女が活躍した時代から世の中の意識はどれだけ進歩したのだろうか。彼女の生き方は現代の私たちにとってもまだまだ眩しい。

詳細評価

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