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コレット (2018)

COLETTE

監督
ウォッシュ・ウェストモアランド
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3.39 / 評価:132件

解説

「シェリ」「青い麦」などで知られるフランスの作家シドニー=ガブリエル・コレットの伝記ドラマ。保守的だった19世紀末のパリで生きた女性の姿を映し出す。監督は『アリスのままで』などのワッシュ・ウェストモアランド。『アンナ・カレーニナ』などのキーラ・ナイトレイ、ドラマシリーズ「アフェア 情事の行方」などのドミニク・ウェスト、『ハリー・ポッター』シリーズなどのフィオナ・ショウをはじめ、エレノア・トムリンソン、デニース・ゴフらが出演。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

14歳年上の作家ウィリー(ドミニク・ウェスト)と結婚したコレット(キーラ・ナイトレイ)は、芸術家が集うサロンに入り浸る生活を楽しんでいた。彼女に文才があると気付いたウィリーは、自身の小説「クロディーヌ」シリーズを代筆させる。シリーズはベストセラーとなり、二人は文壇を代表する夫婦になるが、コレットは浮気を繰り返す夫と、自分が「クロディーヌ」を書いたことが人々に認められないことに悩む。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2017 Colette Film Holdings Ltd / The British Film Institute. All rights reserved.
(C)2017 Colette Film Holdings Ltd / The British Film Institute. All rights reserved.

「コレット」“絶対に結婚してはいけないダメ男”を魅力的に演じたドミニク・ウェストに注目!

 ウォッシュ・ウエストモアランド監督と故リチャード・グラツァーが脚本を書き始めたのは2001年。当初のタイトルが「コレットとウィリー」だったという逸話は、映画を見た人すべてが納得するだろう。

 ベル・エポックど真ん中のパリを舞台にしたドラマは、セレブ・カップルとして知られたコレットと最初の夫ウィリーとの、一筋縄ではいかない関係に焦点を当てている。結婚当初、都会の香りをふりまく14歳年上の人気作家ウィリーと、ブルゴーニュ地方の田舎で育ったコレットは、先生と生徒のような間柄だった。それが劇的に変化するのは7年目、コレットがウィリーのゴーストライターをつとめた小説がベストセラーになった時だ。「売れる小説にするにはどうすればいいか」を嗅覚鋭くアドバイスするウィリーと、彼に命じられて缶詰状態で書かされるコレットの間には、悪徳芸能事務所の凄腕社長とタレントみたいな関係が出来上がる。その状況下でコレットがウィリーに求めたのは愛でも感謝でもなく、彼女が心血注いだ作品への敬意だった。が、ウィリーにはそれがわからない。彼の鈍感さにキレるコレットの姿には、「天才作家の妻 40年目の真実」のゴーストライター妻が重なる。

 ウィリーに寄せる尊敬と愛に憎しみが混ざり、失望へといたる。17年間の夫婦生活の中で変化していくコレットの心境と、その間の成長を演じきったキーラ・ナイトレイ。彼女の熱演はこの映画の大きなチャームポイントだが、それ以上の好プレーが光るのはウィリー役のドミニク・ウェストだ。プロデュース能力は天才的だが文才も商才もなく、道楽と快楽に溺れて身上をつぶす。絶対に結婚してはいけないダメ男を、そのダメな部分が妙に魅力的に見える人物として演じ、ナイトレイに負けない存在感を放っている。実際、ウィリーはコレットにとっての「必要悪」だった。彼がいなければ作家コレットは誕生しなかっただろうし、ウィリーの束縛から解かれた後の奔放な恋愛遍歴や、それを題材にした小説が生まれることもなかっただろう。ウィリーのダメさがコレットを強くし、覚醒させた。良くも悪くも、彼はコレットを創った。そこに興味をかきたてられる映画だ。(矢崎由紀子)

映画.com(外部リンク)

2019年5月16日 更新

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