ここから本文です

キュクロプス (2018)

監督
大庭功睦
  • みたいムービー 21
  • みたログ 29

3.88 / 評価:24件

傑作だが、一点、疑問が

  • lry******** さん
  • 2019年6月8日 3時10分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

(映画未見の方は御容赦ください)

妻とその浮気相手を殺したとして服役していた男が、十四年ぶりに娑婆に戻り復讐を始める。殺人の真犯人は某暴力団の組長で、冤罪を悔いる刑事が協力することになる。同暴力団の下っ端組員も混じり、話は展開するが……。

とにかく脚本が実に巧妙にできている。二転三転する物語とバイオレンス、銃撃戦が絡みあうラストは見応えがあり、観客に存分なカタルシスを与えてくれる。謎解き(推理小説)とアクション(ハードボイルド)の融合とでも言おうか。韓国映画との類似を指摘する向きもあるようだが、私が想起したのは『レザボア・ドッグス』や『ユージュアル・サスペクツ』である。

ただ一点、見逃せない部分がある。主人公は妻と浮気相手を殺害した罪で起訴され、裁判を受けた。二人(以上)殺した場合、日本ではたいていが死刑であり、よほど情状酌量の余地があっても無期か、二十年から三十年の有期刑であろう。私は長いこと新聞社に勤め、事件や事故のニュースを扱ってきたが、二人殺害で懲役十四年という判例はちょっと記憶にない。

たとえば、広島のある暴力団組員など、対立組織の人間をひとり銃殺して懲役十三年を言い渡されている。ましてやこの映画の主人公はアル中で、事件当時のことを「記憶にない」と主張したらしいから、裁判官の心証は悪かったはずだ。心神耗弱が認められたにしても、懲役十四年はないと思うのだが……(とはいえ、妻と浮気相手を殺害して出所したという大前提がなければ、以降のストーリーはすべて成立しないため、仕方ないと言えば仕方ないが)。

銃のトレーニングなど、ディテールのリアリティがわりとしっかりしていたので、そこだけ少々残念である。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 知的
  • 絶望的
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ