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ワイルドライフ (2018)

WILDLIFE

監督
ポール・ダノ
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  • みたログ 201

3.46 / 評価:137件

「親の心子知らず」の正反対もあり得る?

  • fg9***** さん
  • 2020年9月23日 15時23分
  • 閲覧数 49
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

…あらすじは、横着をして、解説の次のとおりだけでイイだろう。
 『1960年代。
 ジェリー(ジェイク・ギレンホール)一家は、カナダとの国境近くにあるモンタナ州の田舎町へとやってくる。
 14歳の息子ジョー(エド・オクセンボールド)は、ジェリーがゴルフ場で働き、主婦の母ジャネット(キャリー・マリガン)が家事をこなす姿を見て、新たな生活が軌道に乗り始めたことを実感する。
 ところが、ジェリーが仕事をクビになって家族を養うために山火事を食い止める仕事に就き、ジャネットとジョーも働くが、生活は安定しなかった。』
 父ジェリーは、家族を養うためと言うよりは、男の沽券を保つためだけに低賃金の山火事鎮圧の仕事に就くのだった。
 母ジャネットは、旦那の実入りが期待できないので、スイミングスクールのコーチの職に就き、14歳の息子ジョーは学校に通う合間に写真館でのバイトを始めるのだった。
 ジェリーの仕事は長期の出稼ぎ状態なので、ジャネットとジョーは母子家庭のようなつましい生活を送りながらも、それなりに幸せだった。
 でも、ジャネットは未だ34歳の女ざかりだ。
 そんな女性が社会に出れば貪欲な男どもが放っておく筈もなく、旦那が家にいない寂しさを紛らわすために他の男に安らぎを求めてしまうのだった。
 浮気・不倫の話など珍しくもないが、ジャネットの無神経な仕打ちは到底容認できるものじゃない。
 多感な息子の面前で女の生臭さを晒したのだ。
 反抗期の真っ只中にあってもおかしくないジョーは、ブチ切れて母親に悪態の一つでも吐くのかと思ったら、悲し気な表情の中に全てを抑え込んでしまうのだった。
 ジェリーから母親の不貞を問い質された時も、両親の心情を慮ったような物言いをするのだった。
 未熟な両親の許に育った息子が、一番成熟した大人へのステップを踏み出していたのだった。
 ラストで、ジョーは写真館の主人が言っていたことを実践する。
 「人は、写真を撮って幸せな瞬間を永遠に残そうとする。」
 ジョーは写真館に両親を招き、自分も含めての家族写真を撮影する。
 心が離れ離れになってしまった両親の気持ちを永遠に繫ぎ止めるかのように……。
 その写真は、家族の再生が垣間見える和やかなものではあったが、「親の心子知らず」の正反対もあり得ることも暗示しているように思えて切なくなった。
 そんな未熟な二親を演じたジェイク・ギレンホールとキャリー・マリガンの演技に魅かれたことは言うまでもないが、『ヴィジット(2015)』ではそれほど注目しなかったエド・オクセンボールドの多くを語らずも表情で訴える演技は絶妙で、非常に見応えありの3.4点といったところかな。

 (メモ 総レビュー数:3809件、2020年度342作品目)

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