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柄本家のゴドー (2018)

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2.47 / 評価:19件

「ゴドーを待ちながら」という旅

  • A/Y さん
  • 2020年10月17日 16時34分
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    • 総合評価
    • ★★★★★

約一時間のコンパクトなドキュメンタリー。柄本兄弟が「二人で生涯やりつづけることになりそうだ」と感じている「ゴドーを待ちながら」の演出を、自身も過去に演じたことのある父柄本明が行う。
その演出の様子を追うのだが、面白かったのは、あくまでも演出家としての柄本明の姿。そこにいるのが実の息子だろうが、他の俳優だろうが、演出においては何も変わらないのだろうと思う(自身もそんなことを語っていた)。ゆえに、指摘しておきたいのは次の二点。

・柄本明の演出する姿は実に面白く、その怪物性の気配はビリビリ感じられるものの、約一時間の尺では、そのさわりしか見えない。もっと長い尺で見たい(ある意味、氏の表情の機微なんかは、ずっとダラダラ見てられる気がする…、その場合は商業性を度外視しなければならないが…笑)。あるいは、もっと長いスパンで追っかけたものを二時間にまとめたものなどを見てみたい。
・どうしても期待してしまう、父と子という「特別な」関係においてしか生じないような瞬間は、良くも悪くも、訪れない。演出家としては至極まっとうなことだと思うし、また二人の俳優(柄本佑、時生)にしても、そんなことを求めて演出を頼んだわけでもないだろうから、それでいいのだと思う。
いずれ歳月を経て、父が他でもない二人の息子に対して、切実な何かを託したい、と感じて演出するような機会があるとすれば、そういった「何か」が見られることもあるかもしれないし、そうでなくとも、三人での共同作業の過程がドキュメントとして残るということ自体の意味が、彼ら自身にとってかけがえのないものとして意味を持ってくる可能性もあると思う。

柄本明のゴドー論と、演出のときの笑い声、不思議な動きが印象深い。
佑、時生の二人の俳優も、単純に、魅力的。今後も、おりにふれて二人で「ゴドーを待ちながら」に帰ってきては、その度に新たなことを発見しながら成長してゆくのだろう。
辛口で、星二つではあるが、決してわるいドキュメンタリーではない。

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