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上映中

ひとよ (2019)

監督
白石和彌
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  • みたログ 1,254

3.87 / 評価:1,016件

足し算の芝居と引き算の芝居

  • ywr***** さん
  • 2019年12月13日 10時59分
  • 閲覧数 536
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

もう終演時期が近く、危うく見逃すところでした。これは観ておくべき映画。危なかった・・・。もっと話題になってもよいと思います。
稲村3兄弟を演じた佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優がとにかく良いです。
3人とも、素はこんな人たちかもしれないと思わせてくれるほどの演技のふり幅の大きさを感じます。

家庭内暴力の父から子供たちを守るために、母が父をひき殺し、その15年後、約束通り戻ってきた母と大人になった3兄弟、葛藤と戸惑いの中、崩壊した絆を取り戻そうともがき続ける家族の物語。もともとは舞台のお話らしいのですが、よくこんな設定を考え付いたなと思います。家族の在り方が問われてきます。

「どういう感想を持つかによって自分が家族にどんな思いを持っているのか確認してもらえるし、観た人それぞれで感情移入する人物も場所も違う。それはすごくいい映画だと思う。」とまさに鈴木亮平さんのコメント通りです。

稲村家の話、痴ほうで徘徊する母を最終的には死なせてしまった話、佐々木蔵之介の元ヤクザの話(千鳥の大悟がヤクザ役など、ちょっと内容がコント的でオーバーですが)が絡み合って、直接的な殺害と間接的な殺害はそれほど違いがあるものなかのか、親が子を思う気持ちとは何かというものを観客に問いかけます。

演技に関しては、佐藤さん、鈴木さんは「こう演じるんだ」と決めることなく、役作りなしにこの役に臨んだといいます。これも鈴木さんの言葉ですが、松岡茉優さんについて「みんなが引き算の芝居をしている中で、足し算の芝居をした。これはすごく勇気のいること。そしてその芝居で空気感がデザインされた」と。

先程のもそうですが、鈴木亮平さんいいコメントをします。
松岡茉優さんも「布団でお母さんと寝るシーンなど、私が思っているのか、演じる園子が思っているのか、お芝居とお芝居じゃないところの境界線がよく分からなくなった」と。なかなか言えないコメントです。本作演技上手すぎ、の一言でした。
松岡さんがカラオケで歌う「夢をあきらめないで」がけっこうなロングバージョンで聞ける貴重な機会です。やさぐれた役でも歌声は可愛い。

「他の人にはただの夜でも、自分には特別な夜のときもある。でもそれでいいじゃない」との母の言葉が染みました。

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