あらすじ・解説
画家のペトラ(バルバラ・レニー)は、カタルーニャにある名の知れた彫刻家ジャウメ(ジョアン・ボテイ)の邸宅を訪れる。その目的は、彼が自分の父親かどうか確かめることだった。作品制作をしながら、ジャウメの妻や息子、一家の家政婦とその家族らと交流していくうちに、ジャウメが権力を振りかざす冷たい人間だとわかる。ある日、家政婦が自殺してしまう。
シネマトゥデイ(外部リンク)
予告編・動画
作品レビュー(8件)
- yok********
4.0点
色の配置の美しいこと。俳優が来ている服と背景の色のバランスが秀逸。 カメラワークも何だが人様の不幸をのぞき見しているように工夫されていて面白かった。話は鬱展開ですし、カタルシスも新しい視点もないですが、映像は本当に美しかったです。
- oir********
2.0点
7章建てとなっているがいきなり2章からスタートしたりその他章順番も入れ替えたりと、なかなか製作側の意図が汲み辛い構成。 要は不義不倫不誠実で取り持っているねじくれ家族と、その家族の元に嫁ぐことになった芸術家女子らが織りなす悲劇であり、底意地の悪いシニカル喜劇といった趣。 ネタ晴らしをするとかなり鑑賞の味わいをスポイルすることになるので、まずは人物相関をよく記憶しながらそのまんま映画を見通すのが宜しいようで。 若い女性と老人男子という二人の芸術家が対峙することから、芸術映画的雰囲気もないことはないが個人的にはうなるような芸術的センスをそれほど感じ取ることは出来ず、カメラの静かな横移動やズームなどに多少の深みと厚さを感じた程度。 総体的にはじっくり見させられてはしまったものの、構成や演出ギミックに頼りすぎ、いみじくも映画の中のセリフ「鑑賞者の立場に立って制作されていない」作品としてしか印象に残らなかった。 でも一風変わった雰囲気を味わいたい時にはいかもしれない。 2.5の二つ星
- おすむすだん
3.0点
途中エレベーターを降りるカットで扉が開いてエキストラが止まっていて動き出すのが気になって繰り返し見た。時系列がバラバラにする意味があまりない。意味ありげな横移動とズームが鼻についた。自殺する理由が葛藤もなにも描かれないし描き方に工夫もなく淡々としてるから、「へー」としか思わなかった。イマイチ物足りない。
- nn1********
5.0点
原題は「ペトラ」。哲学的な邦題は伊達ではなかった。 父親を捜す画家のペトラ(バルバラ・レニー)は、カタルーニャに住む著名な彫刻家ジャウメに、ある下心を持って弟子入りする。 そして、そこで出会った彼の息子と相思相愛になるが…。 アッバス・キアロスタミ監督に師事し、世界的に評価が高い監督の、6作目にして初の日本公開作である。 まずは、平気で人のいない風景を長々と映す、中・長距離カメラの動きが独特だ。 映像がアートなら物語もアート。 7章立てのエピソードをシャッフルして語る手法が心憎い。 人の「悪意」が引き起こす悲劇の連鎖であり、‘現代のギリシャ悲劇’という世評が言い得て妙だ。 『マジカル・ガール』(14)以来の主役バルバラ・レニーの知的な美貌がジャストフィット。 残酷なのにラストで和む不思議な秀作。 評価は4.5★。
- りゃんひさ
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。
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