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僕のワンダフル・ジャーニー (2019)

A DOG'S JOURNEY

監督
ゲイル・マンキューソ
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  • みたログ 1,489

4.24 / 評価:1245件

イーサンとベイリーの再会に泣けない理由

  • dr.hawk さん
  • 2019年9月15日 8時03分
  • 閲覧数 2789
  • 役立ち度 14
    • 総合評価
    • ★★★★★

2019.9.13 字幕 イオンシネマ京都桂川


2019年のアメリカ映画
2017年の映画『僕のワンダフル・ライフ』の続編映画
原作はW・ブルース・キャメロン著作『A Dog‘s Journey』
転生を繰り返す犬が愛されていることに気づいていない女性を守るハートフルコメディ
監督はゲイル・マンキューソ
脚本はW・ブルース・キャメロン&キャサリン・ミション&マヤ・フォーブス&ウォレス・ウォロダスキー


物語は広大な農地が広がるモンゴメリー一家の様子が描かれて始まる

家の主はイーサン(デニス・クエイド)、農地の管理をしながら愛犬ベイリー(愛称:ボスドッグ、声:ジョシュ・ギャッド)と「日課」をこなす毎日

ベイリーは大きな老犬で、かつては妻ハンナ(マージ・ヘルゲンバーガー)との仲を深めるキューピッド役を勤めていた

そんなふたりの息子ヘンリー(ジョニー・ガレッチ)はグロリア(ベティ・ギルピン)と結婚し、CJ(キャスリン・プレスコット、幼少期:アビー・ライダー・フォートソン)を授かる

だがヘンリーはCJが産まれる前に他界

グロリアは義理の両親の助けを経て、CJを育てていた


歌手であるグロリアは多忙の中で子育てをする

だがやや放任的な子育てを巡って、ハンナと喧嘩になる


ある日グロリアはハンナの「私たちがCJの面倒をみる」という言葉に激昂し、モンゴメリー一家の元を去ってしまった

そしてほどなく、ベイリーは寿命を迎える

イーサンは「生まれ変わったらCJを守ってほしい」とベイリーに告げ、彼は天国へと旅立っていく


物語はイーサンの願いを全うしようと、ベイリーがモリー、ビッグドッグ、マックスへと転生していく中でCJを守ろうと奮闘するもの

それに並行して、CJが幼馴染のトレント(ヘンリー・ラウ、幼少期:イアン・チュン)の愛に気づくというものである


CJはシンガーソングライターを目指しているが、人前では緊張し、曲も書けない毎日を過ごしていた

母と仲違いし家を出たあとは、バリー(ケヴィン・クレイドン)の世話になる傍ら、犬の散歩で生計を立てていた

そんな中マックスがNYに引っ越してきたトレントを見つけ、ふたりは再会を果たす

色々あって、トレントは自身の癌闘病を献身的にささえてくれたCJへのお礼として、イーサンとハンナの住む農場へと連れて帰るのである


物語は「愛されているはずのCJがその愛に気づかずにいて、ベイリーたちの支えのもと、その愛に気づく」という過程を描いている

だが物語のパートがダイジェスト的で、CJに起こる出来事が多すぎてフォーカスされていない印象を受けた

母グロリアとの和解はいつのまにか為されているし、トレントに出会うためにバリーの傲慢と破綻があるのだが、その出会いなどは描かれない

シェーン(ジェイク・マンリー)に至っては、モリーの死亡のためだけに存在しているようなもので、事故後の経過も端折られていてその後の物語は唐突感が半端なかった


物語の主人公はベイリーであるはずなのに、人間パートに重きを置いていて、それらが雑に組み合わさっている印象

もう少しベイリー目線でCJの物語が見られればいいのだが、転生も回数が多すぎて、モリーやビッグドッグのエピソードもそれほど物語に寄与しない

トレントとCJの恋愛物語としても紆余曲折も不要なパートが多く、彼の癌闘病と恋人との別れなど、CJといかに引き合わせるかだけのために存在し、むしろ幼馴染との再会で恋人が嫉妬して別れるでもほとんど問題がない

トレントの癌発見のためにモリーの能力があっても、それらはイーサンとの別れには活かされなかったりする

モリーの能力を活かすのなら、トレントではなくイーサンの癌を見つける方がスムーズだし、イーサンがモリーがベイリーの転生だと気付いても「イーサンの知らないベイリーが得た能力」によって救われるというパートがある方が感動的だったように思えた


いずれにせよ、ベイリーとイーサンの別れが物語のピークであるはずなのに、主人公をCJにしたためにCJの愛への渇望のストーリーテリングになっている

その為のグロリアとの生活やトレントとの恋愛が描かれていて、かと言ってそれがメインでもなかったりと「この映画で何を描きたかったのか」が明瞭ではない

前作の続編であることを考えれば、イーサンとベイリーの別れ、そして天国での再会が描くべき物語であり、だとすると「イーサンとベイリーの再会」はイーサンとの別れに直結すべきであろう

見ていて飽きない物語ではあるものの、CJがミュージシャンを目指す理由もよくわからないし、曲を書けず人前で歌えないのに目指すというスタンスは理解できない

憎き母と同じ道を歩むには強烈な動機と才能が必要で、その辺りも不明瞭なので、総括的には「雑」としか言いようがないのである

感動できる要素が満載なのに感動できない

これが率直な感想であった

詳細評価

物語
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音楽

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