一口寸評
- nn1***** さん
- 2019年8月24日 14時46分
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これが秀作『アマンダと僕』の監督の原点か。
テーマは、同じく喪失と再生である。
ベルリンのある夏の日、30代のサシャは、恋人のロレンス(アンデルシュ・ダニエルセン・リー)を残して、まさに急死する。
フランス在住で夫と息子がいる彼女の妹ゾエ(ジュディット・シュムラ)と、ロレンスが慰め合う日々を追う。
翌年の夏はパリで逢い、3年目の夏は、ニューヨークで暮らすロレンスのもとにゾエが訪ねて来る…。
二人ともサシャを愛しすぎていて決定的な関係には至らない。
そんな大人の感情の機微を、都会や自然の風景がじっと見守っている。
欧米の乾いた夏の風のようなセンチメンタリズム。
あとで配役を見たら、年配の女優の何人かはエリック・ロメール作品の出演者であった。
夏といえば思い浮かぶロメールの映画。彼はやはり偉大だ。
と、話がついロメール監督に飛んでしまったが、アース監督もなかなかの逸材であることを確信できた一作だった。
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