マイ・フェア・レディの時代から
- 重村牧男 さん
- 2019年9月19日 21時39分
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本当に脚本はあるのか?と言うような、
日常のリアリティーから物語は始まる。
そして中盤を過ぎても、なかなか動かない。
ここまで丁寧にプラトニックを育むならば、
もう告白等は必要ないのではと思う。
その方が狂おしいし、生真面目な二人に相応しい。
更に残念なのは、
女性の自立は、やはり男性の地位や財力がないとできない事実。
これは『マイ・フェア・レディ』『プリティ・ウーマン』と時代が変わっても同じ。
この立場が入れ替わる時代が来てこそ、対等と言えるのではないだろうか。
まっ、男だとヒモ扱いと逆差別され、偏見の目で見られちゃうから、
物語としては成立しにくいんだろうけど。
さらにこの二人、もし結婚しても、うまくいくのであろうか。
男はメイドをしてきてもらった経験から、
家事の面は妻として当たり前な事とし、甘えきるだろうし、
女は自立を主張し、男の甘えに苛立ちを感じるであろう。
現実はなかなか厳しいものである。
インドでは、まだまだ彼女より下位層がある。
現にリクシャワラーやバイクタクシーを彼女は利用している。
彼女はまだ恵まれている方だと思う。
男性側の裕福さは、毎日変わる服の多さからも理解ができる。
主役二人は、自然な感じで好感がもてる。
あと、邦題よりも原題の方が、その隔たりを明確に現している気がする。
(ベスト10、新人賞候補)
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