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37セカンズ (2019)

37 SECONDS

監督
HIKARI
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  • みたログ 491

4.31 / 評価:418件

目からウロコ落ちまくるブッ飛び革命的傑作

  • ta7***** さん
  • 2020年2月9日 1時05分
  • 閲覧数 1948
  • 役立ち度 13
    • 総合評価
    • ★★★★★

何者ですか? HIKARIさん、古臭い表現ですがまさに彗星のごとくの鮮烈デビュー。アメリカで映画を学んだと記してあるだけで、情報が無さ過ぎですが、軽々と日本人の殻と言うか偏見をあっさりと超越した本作、早くも本年のベストワン候補の誕生です。

 設定された主人公に実際の障害を抱えた女の子を据え、周囲をベテラン役者さん達が支える構図。出生時の僅か37秒間の無呼吸による脳性障害を背負ってしまった女の子、「だからあれもこれもあなたには無理でしょ」との固定概念打破を観客にストレートに問う。それも問題提起のような社会派ぶったものでなく、徹底した娯楽映画の勢いであれよあれよの大冒険を観客に楽しませながら!ってのが凄い。余計なセリフも説明も削ぎ落し、映像で次々と積み重ねてゆく感覚はハリウッドでしょうね。

 そう「ワンダーストラック」は聴覚障害、「ワンダー 君は太陽」は異形のお顔、さらにフランス映画「エール!も聴覚障害、ブラジル映画「彼の見つめる先に」は視覚障害といずれも傑作揃い、なのに意外と邦画それも商業映画には無い。ともすればウェットに陥り易い日本人にとっては腫れ物に触る領域なんでしょうね、だから日本人監督(いえ現段階でHIKARIさんが日本人との確認ぱしてませんが)による邦画ってのが突破口なのですね。むしろこれらの障害者ストーリーよりも、同じく女性監督(いえ現段階でHIKARIさんが女性との確認ぱしてませんが)である平柳敦子による寺島しのぶ主演「オー・ルーシー!」の飛びっぷりに近い。

 それにしても主演された佳山明さんの凄さ、まさにご本人にとっての大冒険が本作への主演だったと思われる。だってスクリーンの中とは言え全裸に、バストトップまで晒し、オナニーシーンからディルドまで手にするのだから、劇中と同様に彼女のご両親様はきっと最初は反対されたのではないかと。「もう少し待ってね、必ず帰るから」のセリフ通りに大きく成長する時間が必要で、主人公と現実の彼女がシンクロする。

 そして大冒険して初めて出会う素晴らしい人々、渡辺真起子演ずる娼婦のカッコ良さったらありゃしない。舎弟風情の若い男に扮した大東駿介がいつ彼女の上に乗っかるのかと不安がよぎりましたが、彼の大きな瞳は誠実そのものでした。彼女を庇いつつ利用する役の萩原みのりもその美形が際立ち適役。そして母親役の神野三鈴のポタポタ落とす涙に胸が締め付けられました。おっとエロ雑誌の編集長役の板谷由夏の圧巻の美女ぶりが主人公の未来を切り開くのですから。

 決してお涙頂戴でなく、圧巻のサブカルチャー映画としても成立しているのですから、ほとんど革命と言ってもいいのではないでしょうか。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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