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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 - (2019)

監督
藤田春香
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4.58 / 評価:1,295件

ヨーク家とランカスター家と言えば薔薇戦争

  • bakeneko さん
  • 2019年9月19日 11時26分
  • 閲覧数 514
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

いきなりすみません!
登場キャラクターに花の名前が付いていることが特徴のヴァイオレット・エヴァーガーデン作品にしては、イザベラ・ヨークって普通の名前だな~と思ったら、同級生がランカスターということで符に落ちました(バラがモチーフだったのね)。
薔薇戦争(Wars of the Roses:1455- 1485)は、百年戦争終戦後に発生したイングランド中世封建諸侯による内乱です。共にプランタジネット家の男系傍流であるランカスター家(紅いバラの紋章)とヨーク家(白いバラの紋章)の30年に及ぶ権力闘争で、最終的にはランカスター家の女系の血筋を引くテューダー家のヘンリー7世が武力でヨーク家を倒し、ヨーク家のエリザベス王女と結婚してテューダー朝を開いています。
で、エリザベスのスペイン語風愛称がイザベラなのであります。

暁佳奈の人気ライトノベルを映像化したアニメーションシリーズの外伝で、ヒロインのバイオレットが出張した先での孤独な少女:イザベルとの交流と、彼女の妹分:テイラーとの連絡の懸け橋となるべく奮闘するC.H郵便社のメンバーの活躍を、美しく精緻なアニメーションで見せてゆきます。

世界の危機も宇宙人の侵略も男女の入れ替わりも異世界の住人との邂逅も無くても、人と人の心の交流だけで素晴らしくドラマチックな物語を紡いで見せてくれる作品で、空気中の塵の反射光まで描き込んでいる精緻な絵や、キャラクターの心境を反映した構図とクロースアップ等、実写映画を上回る丹念な画面創りに感心させられますし、登場人物の心の動きを繊細に掘り下げながら、安易なドラマチック展開に堕ちない静かなリリシズムに抑えた演出も見事な映画となっています。
惜しむらくは、全寮制の女子学校ということで「制服の処女」の様に-美少女だけの空間を描いている作品なのですが、学生仲間のキャラクターとの接触はあまり描き込まれていませんし、舞踏会シーンの動きの少ない無機質さには…(「去年マリエンバードで」を連想しました。まあ、あまり楽しそうだとイザベラの心境と不協和音になりますが…)。

本編よりも先に公開された外伝ですが、原作シリーズの丹念な仕事と緻密な心理描写をしっかり踏襲している堅実な作品で、見習いのテイラーが本シリーズのレギュラーになるかどうかが気になりますよ!

ねたばれ?
名門の娘を娶ったのならば秘密にしなくても…(でも消息不明にしないと、捜索の苦労エピソードが無くなるか!)

詳細評価

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