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存在のない子供たち (2018)

CAPHARNAUM/CAPERNAUM

監督
ナディーン・ラバキー
  • みたいムービー 360
  • みたログ 720

4.32 / 評価:573件

無垢であることが許されない子供たち

  • tommy_and_jimmy さん
  • 2021年6月20日 14時32分
  • 閲覧数 323
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ベイルートのスラム。絶望的な貧困の中で、自分よりさらに弱いものを守りながらけなげに生きて行こうとする12歳の少年ゼイン。

小さく、か弱く見えるゼインが、少女妻として連れ去られようとする妹サハルや、エチオピア人の不法滞在者ラヒルの赤ん坊ヨナスを、知恵と真心の限りを尽くして守ろうとする姿は胸が痛くなりました。

故国の母親に送金するため赤ん坊を抱えてレバノンに不法滞在しているラヒル、身分証明書のない両親の子として生まれたため出生記録がないゼイン。自分の力で抜け出すことができない世界の中で、もがくことしかできない現実を突きつけられるのは辛いです。この物語は映画ですが、世界にはいくらでもある現実だと思います。

ゼイン役のゼイン・アル=ラフィーアは実際にシリアから難民としてレバノンに逃れたのだそうです。ラヒルもエチオピアからレバノンに仕事を見つけに来て不法滞在で逮捕されたそうです。この映画の圧倒的なリアリティは、出演者の実体験からにじみ出たものだと知ると、日本で安穏と暮らしている者としてはますます辛くなりました。

そしてラスト。「存在」する人間として生まれ出た瞬間のゼインの笑顔がまぶしいです。

本作品は人間社会の醜さをあからさまに映し出していますが、同時に素晴らしい人間性を発揮する人もいるということを私たちに教えてくれます。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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