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マーウェン (2018)

WELCOME TO MARWEN

監督
ロバート・ゼメキス
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  • みたログ 137

3.47 / 評価:106件

色々と複雑だが、悪くはない

  • min***** さん
  • 2019年7月27日 17時39分
  • 閲覧数 315
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

暴行事件で心に大きな傷を負いながらも、人形を使ったアートで世界的に認められた実在の男性、マーク・ホーガンキャンプさんを追った、2010年制作のドキュメンタリー映画「Marwencol」(日本未公開)を劇映画化したヒューマンドラマ。

名匠、ロバート・ゼメキス監督の新作として期待されながらも、本国アメリカでは大コケ(ユニバーサル映画としては、前週に公開されていた「移動都市/モータル・エンジン」に続く失態らしい)となってしまった作品。
ここでの評価も微妙で、不安を持ちつつの鑑賞だった。

第二次大戦下、アメリカ軍の男性パイロット・ホーギー大尉が操縦していた飛行機が撃墜。その際、履いていた靴が燃え尽きてしまった。彼が偶然見つけたハイヒールを履いて歩いていると、ナチス兵がその姿をあざ笑う。暴行を受けたホーキーを助けたのは、女性たちで構成された兵隊たちだった。
すると突然、カメラのフレームが映し出される。それまでの物語は、マークが創り上げた人形の世界“マーウェン”での出来事。そこから作品は、かつて暴行事件の被害に遭い、PTSDに度々苦しめながらも日々を過ごすマークの姿と、ホーギーたち“マーウェン”の人々の様子を交互に映し出しながら展開される。
なお、所々で実際のエピソードとは異なる部分が多々ある(“マーウェンコル”の由来が劇中では“マーク+ウェンディ+ニコル”となっているが、実際はニコルの部分がコリーンである、など)。

“マーウェン”の住民たちはそれぞれモデルがいて、
・ホーギー=マーク
・ニコル=最近、マークの家の隣に引っ越してきた女性
・カラーラ=マークが働く飲食店(暴行事件の現場でもあった)の料理人
・ロバータ=ホビーショップの店員
・G.I.ジュリー=マークがリハビリの際に出会った、片脚の理学療法士
・アナ=マークの健康管理を担当する介護士
・シュゼット=マークが大好きなセクシー女優
・・・となる。
その他、“マーウェン”のパートに登場する敵キャラ・・・クルト少将やトップ大尉にもモデルの人物がいるなか、唯一それがはっきりしないのが魔女のデジャ。
現実のマークに対し大量の薬を飲ませようとしたことや、裁判へ行かないことを薦めていたことから、彼女はマークの中にある弱い心、現実逃避したい気持ちから生まれたものだと想像できる。

ホビーショップのTVに映った暴行事件の続報や、被告のひとりが入れたナチスのタトゥーを見たことなどでフラッシュバックが起きている。そして、その度に“マーウェン”の世界に逃げ、デジャの悪魔の囁きに苦しめられる。
暴行は誰も幸せにしないということを、改めて実感させられる。

後半、マークがニコルへプロポーズする際、指輪がわりに見せたのは、アメリカ軍において戦場での負傷者に与えられる“パープルハート章”だった。
ニコルがそれを見た途端、「単なる友達でいたい」と言ってプロポーズを断ったのは、おそらく彼女がドイツ人、あるいはナチス寄りの考え方だったからだと思う。彼女の元彼氏・カートの姿が暴行事件の被告を連想させたこと、また、プレゼントしようとしていた人形がナチス兵の姿だったことから、この推察に至った。

このように物語や登場キャラの背景が複雑すぎたことや、主人公の“痛い”キャラ設定が大コケの原因だったのかな・・・と見ていて思った。
個人的には割と楽しめたのだが、ラスト、デジャがタイムマシーンで消えたことなど、所々でモヤモヤも残る。結局、マークはPTSDから逃れられたかな・・・と、ちょっぴり心配にもなった。
だが、“マーウェン”パートはまるで人形が動いているかのようで、迫力があった。3DCGでありながら、関節部など人形らしさがあって、親しみが持てた。切断されても血が出ないことやポロリシーンも、ある意味人形らしい(笑)。

ちょっともったいない部分はあれど、総じて悪くはないと思える作品でした。

2019/7/27@シネプレックス小倉

詳細評価

物語
配役
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音楽

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