カンヌに選ばれた良作
- ivy***** さん
- 2019年6月18日 15時36分
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- 総合評価
是枝監督率いる分福のチームが制作した作品で、春に行われたドラマの祭典カンヌシリーズに日本から初出品された良作です!もともとはドラマ用に作られた作品ですが、撮り方も音楽もしっとりと情緒溢れる作風で映画向きでした。スクリーンで観てこそ魅力が引き立つ作品だと感じました。
潤一が出逢う6人の女性とのエピソードを描いた短編集です。彼女達はどうして出逢ったばかりの潤一に惹かれてしまうのか……それが女性を取り巻く背景や感情、台詞の間などからひしひしと伝わってきて、危うく妖しくも儚い潤一の魅力にどんどん引き込まれていきました。
宣伝では官能的なイメージが先行しがちですが、中身はしっとりとした人間ドラマです。生活音が効果的に活かされているので、まるで6人の女性達の日常を間近で観ているかのような感覚にとらわれます。
潤一が出逢う女性について一人ずつ短編で描かれていて観易いですし、時系列がバラバラなので、潤一のヒントを頼りに出逢った順番を探るのも面白いと思います。
前篇・後篇合わせて約3時間半もありますが、観入ってしまうとあっという間でした。それくらい、作品の世界観に引き込まれました。
潤一役の志尊淳さんが本当に潤一そのもので、掴みどころのない不思議な空気感をまとった難役をしっかりと生きて体現している姿が素晴らしかったです。
限定上映期間は残り僅かですが、その後もデジタルセルや関西方面でのテレビ放送、ネット配信と様々な媒体で展開されますので、是非観て欲しい作品です!
詳細評価
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