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SHADOW/影武者 (2018)

影/SHADOW

監督
チャン・イーモウ
  • みたいムービー 74
  • みたログ 249

3.54 / 評価:201件

駆け引きの妙に音楽を絡ませた映像美が秀逸

  • ibukulo- さん
  • 2019年9月22日 20時16分
  • 閲覧数 347
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ヒロインが目を剥いて驚愕している不思議なシーンから始まり、続いて、女性と遊行にふける沛国王のもとに重臣が報告に来るシーンになる。

そして、呼び出された都督が沛国王の詰問を受け、その場にいた都督の妻と伴に琴の演奏を命じられるシーンへと続いて行くんだけど、その演奏シーンが終わったところで、自分がガッツリ映画の中に引きずり込まれているのに気づいた。

そうなってしまうほど、話の展開といい、会話の内容といい、実に冒頭部分の演出が見事だった。

そして、引き込まれた一番の要素は、都督の妻による琴の演奏。
琴を演奏すると聞いた瞬間は、メロディアスな静かなものを想像したんだけど、実際の演奏は、暴力的とも言えるほど激しいもので、映像の美しさ、演奏する妻の美貌と相まって、この演奏には完全に打ちのめされた。

この琴の演奏シーンはその後2回出て来るんだけど、最後の、自分の夫と合奏するシーンは、その演奏が同時刻に敵地に攻め入っている合戦シーンのバックに流れ続けたこともあって、映像の美しさと相まって、自分は、もう、完全に映画そのものに魅了されていた。


もう一つの見どころは、各登場人物それぞれの思惑と駆け引き。
最後の方になってそれぞれの思惑が示されるわけだけど、途中の会話や行動である程度推測ができるように演出されているのが実に小憎らしい。

冒頭の沛国王の行動では、「コイツは、遊びほうけてる典型的なバカ殿だな」と思わせておいて、その直後の会話で「あれ?コイツはバカじゃないぞ」というのがわかるように仕込まれている。

そして、そうやって観客に推測させておいて、最後の最後に「油断大敵」というキーワードによって思わぬ方向に着地させてしまう。

この展開は、本当に見事だと思ったよ。



しかし、そういったところはとても良かったんだけど、影武者の物語と聞いて、合戦シーンを期待していたのが、ちよっとしかなかったのが残念だった。
ここが、もう少しボリュームがあれば5点だったのに、残念!

その合戦シーンと、主人公と敵の武将による決闘シーンの内容は、良く考えられていただけに、余計に残念だったよ。



なお、この映画は、ワイヤーアクションが控えめで、不自然だと感じる動きは、ほぼ無かった。

何かと批判されるワイヤーアクションだけど、実は、ワシは「HERO」や「LOVERS」で使われていた、不自然なほど誇張されたものも含めて結構好きだったりする。
むしろ、「HERO」の格闘シーンで使われていた、空中を浮遊しているようなアクションは、あのシーンに幻想的な味わいが出ていて実に良かったと思う。


チャン・イーモウ監督の作品は、他には「グレート・ウォール」しか観てないんだけど、今回の作品にも魅了されたし、残りの3本も大好きな作品なので、これから他の作品も観てみようと思う。
三国志や楚漢戦争などの中国の古い歴史が大好きなので、まずは時代劇からね。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 勇敢
  • 切ない
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