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ドクター・スリープ (2019)

DOCTOR SLEEP

監督
マイク・フラナガン
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3.52 / 評価:1,203件

監督にねぎらいを

  • kan***** さん
  • 2020年1月25日 10時32分
  • 閲覧数 483
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

Sキューブリックの「シャイニング」は高校の時、試写会でひとりで観た。観たあと、なにかわからぬがこれが唯一無二の作品であるということだけは強烈な印象として残った。その得体のしれない感覚の正体を知りたくてパンフレットの評論を読みふけった。原作本にも手を出した。Sキングの「シャイニング」。長編だが文字だけでこんな技工ができるのかと、以後初期のキング作をよみあさるきっかけとなった。でも映画と小説では舞台設定は同じでも展開が全く違い、むしろ小説のほうが映画的、視覚的に盛り上がるクライマックスを持ち、映画のほうが文学的格調のようなものをまとっていると感じた。ほどなく原作者キングが映画版「シャイニング」が大嫌いであることが伝えられ、そのことは昨年のスピルバーグ作「レディプレイヤーワン」のネタにまでなった。
キングが「シャイニング」の続編として「ドクタースリープ」を出版したときにはキング本から遠ざかってしまっていたのだが、図書館で見かけて手に取り、何気なく文字を追っていくとやっぱりとまらなくなって借りてきて最後まで読んだ。話は全く別物であり、シャイニングほどの満足感は得られなかったが、バンパイアVSサイキック少女の話として面白くは読んだ。
この「ドクタースリープ」が「シャイニング」続編として映画化されると聞いて、おそらく誰しもが考えたに違いない。これはさて映画「シャイニング」の続編なのか、あるいは小説「シャイニング」の続編の映画化なのか?キングが如何に嫌おうとも「シャイニング」の続編としている以上、ホラー映画界に君臨する「シャイニング」を避けては通れまい。シャイニングの「主人公」であったともいえるあのオーバールックホテルは、映画版では雪に閉ざされて終わるが、小説版では派手に爆発して終わっているのだから…。

長々書きましたが映画版「ドクタースリープ」は本筋はほとんど小説版「ドクタースリープ」をうまくまとめたものですが、映画版の視覚的イメージをふんだんに登場させ、ラストのクライマックスには、映画の続編としてオーバールックホテルを登場させたうえに小説版「シャイニング」のクライマックスをくっつけてみせるという離れ業をやって見せてくれます。さすがに唐突で、小説シャイニングほどの盛り上がりには至りませんが、1つの作品としてのまとまりのクオリティよりもキングとキューブリック両者に敬意を払うことを優先した監督の心境を考えると共感せざるを得ません。よくこんな仕事引き受けたなあと。
これを1本の作品としてみずに、映画と小説のシャイニングを観て読んで、キングとキューブリックの確執についての記事も読んでから小説版ドクタースリープを読み、映画を観て、本作の監督にねぎらいの思いを持つ、これこそ本作の真価にふれるということになると思いました。ご苦労さまでした。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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