ジュン一
4.0点
プロレスはストーリーのあるエンターティンメント、 ガチで格闘をしていないのは誰でも知っていること。 それでも常人を超えたパフォーマンスと 予想だにしなかった展開に観客は熱狂する。 実際、試合の最中でのケガも多発し、最悪 死に至るケースもある。 「WWE」に於いて、嘗ての「ディーヴァ」としての添え物的な立ち位置から 男子と対等な存在へと変遷する過程で 一瞬の輝きを放った女性レスラー『ペイジ』の 下積み時代からスターダムへとのし上がる過程の一代記。 とは言っても、ケガによって既に引退をしている実在の彼女は まだ27歳の若さ。 冒頭例によって、実際の出来事を基にしたお話である趣旨が提示されはする。 しかしプロレスの興行が舞台であることも相俟って、、 本編に関しては脚色の度合いがかなり強く出てるんじゃ?と訝る。 そういったややのうさん臭さは漂いつつも、 作品そのものの価値が削がれることはない。 判り易いスポ根モノとして、 家族愛・妬み・友情・挫折・抜擢を手際よくまぶし 極上のストーリーに纏め上げている。 アップダウンの激しい流れの中に見せ場は幾つも。 中には思わず熱いものがこみ上げるシーンもちゃんと用意されている。 主役でもないのにエンドロールの一番にクレジットされているのは 本人役で出演している『ドウェイン(ザ・ロック)ジョンソン』。 加えて「WWEスタジオズ」が制作に絡んでいることからも 本作は「WWE」の壮大なプロパガンダ作品の気配がぷんぷんと。
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