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ジョジョ・ラビット (2019)

JOJO RABBIT

監督
タイカ・ワイティティ
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4.16 / 評価:2220件

恋すると、お腹の中に蝶々が飛ぶ

  • fg9***** さん
  • 2021年1月29日 13時38分
  • 閲覧数 457
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

…あらすじは、横着をして、解説の次のとおり。
 『第2次世界大戦下のドイツ。
 10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)は、青少年集団ヒトラーユーゲントに入団し、架空の友人であるアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)に助けられながら一人前の兵士を目指していた。
 だがジョジョは訓練中にウサギを殺すことができず、教官に“ジョジョ・ラビット”というあだ名を付けられる。』
 そんなある日、ジョジョは自宅の隠れ部屋にユダヤ人の少女・エルサが密かに住んでいることを知るのだった。
 空想上の友達のヒトラーに言い付けようかどうか迷ったが、エルサから「アンタもアンタのママもユダヤの協力者だとして処刑されるから」と逆に脅されて黙り込み、そんなこんながありながら、彼女は亡くなった姉の面影と重なっていき、次第に親近感を覚えるようになるのだった。
 その親近感はやがて恋心へと変わり、ジョジョは「お腹の中に蝶々が飛ぶ」ような感覚を味わうのだった(恋心の譬えとしては秀逸)。
 序盤、いきなりビートルズの「抱きしめたい」のドイツ語バージョンが流れたので、この作品は面白いと確信したが、10歳の少年の眼を通した戦火がメルヘンチックに描かれていて仄々とする。
 映像もカラフルなので、ウェス・アンダーソン監督の世界観と似ているが、ジョジョの家がゲシュタポの捜査の対象となった時はハラドキものだった。
 エルサは、隠れていてもいずれバレてしまうと思い、ジョジョの亡くなった姉に成り済ましてやり過ごそうとするが、誕生日を聞かれてトチってしまうものの、ヒトラーユーゲントの指導教官のキャプテンK(サム・ロックウェル)の機転で難を逃れるのだった。
 でも、ある日、ジョジョは町の広場でとんでもないものに出喰わすのだった。
 なんと!最愛の母(スカーレット・ヨハンソン)が吊るされて息絶えていたのだった。
 ジョジョでなくとも、この急展開には魂消たな。
 スカヨハが晒し首にされるなんて想像だにしておらず、靴紐の結び方を何度も教えて貰ったエピソードが哀れさを誘う。
 でも、悲しみに浸っている暇などなく、ソ連軍の過酷な侵略が町を襲いまくり、ナチスの残党は容赦なく打ち殺されてしまうのだった。
 ヒトラーユーゲントの一員のジョジョもとっ捕まる寸前だったが、キャプテンKのまたしてもの機転で命を永らえるのだった。
 やがて、ドイツは敗北を喫し、町には進駐軍で溢れ返る。
 ジョジョの心には未だ架空のヒトラーが燻ぶってはいたが、大切な母親を殺されたことを想い出してその威光も地に落ち、遂にヒトラーを蹴り飛ばして窓の外に放り投げ、本当の自分自身を見出すのだった。
 全体のトーンはメルヘンチックでありながらも、戦争の残忍さもシッカリと織り込み、戦火を通しての少年の心の自由さ・成長譚を瑞々しく描いていて好感が持てた。
 ジョジョを演じたローマン・グリフィン・デイヴィスの好演は勿論、サム・ロックウェルとスカーレット・ヨハンソンも流石の存在感を示し、ジョジョの友達の太っちょのヨーキーも良いアクセントになっていた。
 ラスト、戦争が終わったことを隠していたジョジョは自分の裡のヒトラーから解放されて、遂に、エルサに打ち明ける。
 一発ビンタを喰らったものの、ママから教わったダンスをエルサとともに躍るジョジョの前には輝かしい未来が広がってた。
 ビートルズで始まった本作は、デヴィッド・ボウイの「Heroes」で幕を閉じ、心地良い充足感で胸が満たされる良作で、非常に見応えありの4.2点といったところかな。

 (メモ 総レビュー数:3908件、2021年度14作品目)

詳細評価

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