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2人のローマ教皇 (2019)

THE TWO POPES

監督
フェルナンド・メイレレス
  • みたいムービー 151
  • みたログ 227

4.23 / 評価:151件

罪とは

  • Masato さん
  • 2020年8月31日 4時13分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

会話劇なのに、どんどん惹き込まれて面白い。手ブレなどでドキュメンタリー感というか、実際の映像を盛り込んだりするところが、シティオブゴッドのフェルナンドメイレレス監督感がある。ただ、ここまでシンプルに会話劇で面白くできる監督の技量が凄まじいし、なにより二人の名優の演技力も半端ではない。

カトリック教会の最高位の最高位。キリスト教徒から言えば、最も神に近い人間なわけで、無宗教に近い神道と仏教徒(つまりみんなと同じ)の自分でさえも、こんな人の生活なんて想像できないところ。なのに、本作は気さくな面白いおじいちゃんではないか!

特に、ベルゴリオ=フランシス教皇は普通の人。アバのダンシングクイーンを鼻で歌い、スポーツバーでサッカー観戦。てか、バチカンあたりで枢機卿の人がバス乗ってても、誰も見向きもしないの!?教皇は流石に集まってくるとは思うが。教皇の次に偉い人たちが枢機卿の人たちなのに、知名度の差がありすぎる。ベネディクトさんも、陰ではめちゃくちゃ普通な生活してる。そういった、ギャップな感じがコメディで笑える。

信条は相反するふたり。でも、それを除けば大親友と言っていいほどに仲が良くて、気が合う。そんな矛盾してる友情関係が面白いし、ほろっと泣ける。ベネディクトが孤独だということを告白したときなんか泣いてしまった。宗教というものを通り越して、心を開ける人間関係が描かれるのが良い。

そうして、フランシスは過去の告白をする。これは、町山さんの解説で予め知っていたし、大学のラテンアメリカの講義でフランシス教皇に触れることがあり知っていたが、重い罪悪感を背負って生きているからこそ、今の謙虚さがあるということ。そう思うと、原罪を背負って生きるイエスの生き方というのは、罪悪感というものを持ってこそ謙虚に生きれるということを思い知らされる。(伝記映画のローマ法王になる日までも見ようかな)

人間、罪を犯さず生きてこれた人なんていない。誰もが「人間」である。罪を犯した時に、排除するのではなく、手を差し伸べることが大切。こんなに良い事ばかり教えてるクリスチャンでさえも、やはり今のアメリカのような問題が起きてしまうのね。匿名性のあるネットでのリンチとか、メディアリンチ、ポピュリズムとかビジランティズムとか、色んなことで排除が起きてしまっているなか、このふたりの教皇が罪を告白し、その罪を許す。そして友として分かち合う。この姿を見て、世界の人は変わってほしいな。これこそお手本。

話は変わるけど、ルイビトンのインスタで広瀬すずがモデルの写真を投稿した時に、英語でコロナウイルスだと書かれまくってる問題。こうしてアジア人差別が多発してる今、フランシス教皇のお声を聞きたい。クリスチャンじゃないけど、そう思った。

アンソニー・ホプキンスもジョナサンプライスも最高の演技。ネトフリって、マリッジストーリー然り、しっかりとこういう映画を作らせてくれるのは嬉しい。ちゃんと役者の力量が発揮できる映画を作ってくれるのは、役者としてもこの上ないものだと思う。ジョナサンプライス最高すぎて、取ってほしいと思ってしまった。あの顔凄い良い。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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