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不実な女と官能詩人
2019年11月1日公開

不実な女と官能詩人

CURIOSA

R18+1052019年11月1日公開

Kainage_Mondo

4.0

凄まじい話だ。

先日 観たばかりの 「英雄は嘘がお好き」 で、ヒロインの妹 ポリーヌ役 で目立っていた ノエミ・メルラン ( 以下敬称略 )。 彼女が主演だったので 本作を観る気になったのだが、ある意味 メルラン を堪能できる作品ではあった。 舞台は ベル・エポック 真っ只中の 1897年 パリ。水洗トイレだったり エアシューターだったり 手持ちの写真機 ( カメラと云うよりこの言い方がピッタリ ) だったり、そんな近代の匂いが漂うなか、繰り広げられる “愛欲” の物語なのだが、これが予想以上の凄まじさだった。カメリア・ジョルダーナ にも驚いたが、ノエミ・メルラン がここまで脱ぐとは思わなかった。彼女の裸体のイメージがイコール本作の印象と言ってもいい程だった。 それにしても、この倫理観の欠片もない話は何だろう ?? ピエール・ルイス ( ニールス・シュネデール ) なる詩人がとんでもない好色漢で、交情した女性たちの写真を山ほど遺していた人物だと云うから無理もないが、彼を取り巻く人々の許容度の高さに驚く、というか呆れる。マリー ( メルラン ) の両親も大概だが、コキュの悲哀に止まらず それ以上の目に遭わされる アンリ ( バンジャマン・ラヴェルネ ) の寛容なことね ! しかも これだけの事が起こってなお、人間関係、家族関係が決定的に壊れないことが驚きだった。 凄い話だな~ と感心も得心もしつつ眺めたが、感情移入はしんどかったね。ノエミ・メルラン の裸像に ★ひとつ ご祝儀で差し上げました ( 笑 ) 。

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