2019年12月13日公開

ある女優の不在

3 FACES

1002019年12月13日公開
ある女優の不在
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

イランの女優ベーナズ・ジャファリのもとに、マルズィエという少女から動画のメッセージが届く。女優を目指すマルズィエは、芸術大学に合格したが家族によって夢を断たれたと話し、ロープを首にかけようとしていた。ジャファリは心配になり、ジャファル・パナヒ監督と共にマルズィエの住む村に行く。少女を調査をするうちに、二人はイラン革命後に起きたスター女優の悲劇を知る。

シネマトゥデイ(外部リンク)

本編配信

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予告編・動画

作品レビュー(14件)

切ない22.2%絶望的11.1%知的11.1%不気味7.4%恐怖7.4%

  • yab********

    4.0

    パナヒ監督の本質に迫る芸術に対する弾圧

    『人生タクシー』のジャファル・パナヒ監督の作品で、『人生タクシー』と同様、彼が作品のナビゲーターとして相変わらず存在感が大きい。  前作が、交通量の多いイランの都会が舞台だったが、今回は崖だらけの狭い山道しかない田舎の村。  だが訴えているものは、同じ国家の弾圧だが、前作が庶民の生活に係るものだったのに対して、パナヒ監督の本質に迫る芸術に対する弾圧を描いている。  パナヒ監督もついにそこに言及してきたわけだ。    保守的な村で女優を輩出することの困難さ。  国家ばかりでなく村民も敵に回すことの理不尽さ。  女優の卵が大女優を村に呼び寄せる大胆さ。  20年にもわたって国家に弾圧されてきたパナヒ監督の心情が、イランの田舎の長閑な風景に投影されていて印象深い。

  • arl********

    3.0

    前半は面白かった

    つかみは面白かったが村に行ってからはつまらなかった。

  • 一人旅

    4.0

    車が通れないなら自力で歩けばいい

    ジャファル・パナヒ監督作。 『チャドルと生きる』(00)や『オフサイド・ガールズ』(06)でもイラン社会における女性の実情を描いてきたイランの名匠:ジャファル・パナヒ監督最新作で、とある村を訪れた映画監督と女優の目を通じてイラン社会を描いた社会派ドラマです。 見知らぬ少女の自殺を仄めかす動画が届いた映画監督(ジャファル・パナヒ)と女優(ベーナズ・ジャファリ)が、少女の安否を確かめるべく彼女が暮らす村を訪れるというお話で、パナヒ監督らしいドキュメンタリータッチの演出と固定カメラによる長回しを多用した映像が印象深い作品となっています。 女優になる夢を絶たれた少女と、自殺を仄めかした少女の安否を確かめに来た現役の女優、そしてイラン革命という時代の荒波に呑み込まれかつての栄光を失った元スター女優(姿は見せない)という三世代の女性達を描いて、イラン社会における抑圧された女性の性の在り方と、芸術家の人生を翻弄してきたイランの激動の現代史を紐解いていく作劇となっています。 旧い因習の残る山間の小さな村に、過去と現在と未来を象徴する3人の女性の人生を静かに交錯させていきながら、少女という“女性の未来”を背負う存在に手を差し伸べていく女優の心的変化と行動を見つめた人間ドラマで、車同士がすれ違うことのできない狭い一本道を自ら突き進んでいく長回しのラストカットが、因習や歴史に人生の道を鎖されてきたイラン女性の活路と願いを象徴しています。

  • mai********

    3.0

    こんな社会を変えたいと思うとしても

    監督自らハンドルを握る映画。 まるで『人生タクシー』のよう。 イスラムの教えに敬虔すぎて、芸能活動のようなことやりたいと願っても 止められてしまう社会。 それを外からの圧で変えたいと願うのだろうか? それは内から変えていくものなんだと思う。 一人ひとりが影響しあって 教義を大切にしつつも、許容できる範囲を少しずつ広げていく。 そういう事を全てそこに暮らす人々の手によって 皆が語り合う事によって成していかないといけないんだと思う。 伝説の女優の存在と彼女の生きた時代。 今を生きる女優ジャファリの時代としがらみ。 そして未来にを夢見るマルズィエ。 曲がりくねった道に様々な障害がありましたが それは3世代の女性たちが生きてきた社会。 その両方がクラクションを鳴らすことなく道を走ることができるようになればイイ。 外からではなく、内から。 一人ひとりがちゃんと意識を持って すぐにゴールにたどり着くようなものではないから 世代が思いを受け継いで… 2020年2月29日シネマテークたかさきで鑑賞

  • nn1********

    5.0

    一口寸評

    前作『人生タクシー』(15)では、監督自らがタクシー運転手に扮し統制の厳しい母国の体制を非難、今作でも監督がやはり運転手となって同国の都市部と地方の落差を憂う。 山奥の村で女優を目指す少女が家族の無理解に絶望、同情を引くため自殺動画を人気女優ベーナズ・ジャファリ(本人)に送る。 驚いた彼女は、撮影を放り出し監督(本人)とともに車で村に赴くが…。 トルコ語とペルシャ語が入り交じる閉鎖的な村の、旧弊な因習や偏見。 故アッバス・キアロスタミ監督に似て表現手法は朴訥だが、物語は最後までスリリングだ。 サイドストーリーの、精力絶倫の雄牛の話、割礼した息子の包皮に願いをこめる父親の話が、いかにもイスラムぽくて笑えた。 帰途、車を降りて山道を歩き出す女優と、それを追う人物の後ろ姿が涙で霞む。カンヌの脚本賞は伊達じゃなかった。 キアロスタミを正統的に継ぐ監督として追いかけている。 国内で撮影禁止を言い渡されても、ゲリラ撮影で強行する反骨精神旺盛な監督だ。 国家の現状を少しずつでも良くしようと、毎回テーマを変えた脚本を書き、自ら出演もして奮闘する姿を見ているとずっと応援したくなるのである。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

カンヌ国際映画祭第71回

脚本賞

基本情報


タイトル
ある女優の不在

原題
3 FACES

上映時間

製作国
イラン

製作年度

公開日