4.0点
ネタバレマ・ドンソク出演作に外れなし
…自粛生活中にWOWOWで映画三昧の日々を過ごし、レビューが一杯溜まってしまったので、ザックリと書くことにする。 …あらすじは、横着をして、解説の次のとおり。 『ある夜、凶悪なヤクザの組長チャン・ドンス(マ・ドンソク)は何者かに襲撃され、何とか一命を取り留めた彼は部下を使って犯人捜しに乗り出す。 一方、警察の問題児チョン刑事は事件が無差別連続殺人鬼によるものと確信し、犯人逮捕のためドンスに協力を持ちかける。 当初は反発し合いながらも、やがて二人は手を組み犯人を追い詰めていく。』 冒頭、マ・ドンソクがサンドバッグをぶっ叩くシーンがあり、そのサンドバッグから人が転がり出て来る突拍子もなさに、本作は面白いと確信する。 というか、マ・ドンソク出演作というだけでメートルが上がっているのだが、その彼が車の追突事故の際、謎の男に刃物でめった刺しにされてしまったのだった。 でも、鋼のような筋肉のお陰で奇跡的に命拾いをするのだった。 ヤクザの組長を刺すなんて、対抗勢力の鉄砲玉かと思われたが、実は、この野郎は近頃巷を震撼とさせているサイコキラーなのだった。 その男をはみ出し刑事のチョンも追っていたので、ヤクザと刑事は敵対する間ながらも、獲物が共通の野郎だったので、お互い嫌々ながらもタッグを組むのだった。 タッグを組みながらも、組長のドンスはとっ捕まえて八つ裂きにしようと企んでおり、一方のチョン刑事は逮捕して法の裁きを受けさせようとしているのだった。 そんな思いを抱えながらの2人なので、協力し合うふりをして、お互い出し抜こうとする駆け引きが愉しいのだ。 また、サイコキラーもバックボーンがあまり語られないまま、無為に人殺しを楽しんでいる無機質さがオットロしい。 で、英題の『The Gangster, The Cop, The Devil』の三つ巴の壮絶な戦いが展開されるという訳だ。 マ・ドンソクの無双ぶりに派手さはないものの、重厚なビンタ・重量級アクションは健在で見惚れ、また、スリリングなカーチェイスもあり~ので愉しませてくれる。 かと思えば、突然の雨降り時に、女子高生にぶっきらぼうに傘を差しだすシーンもあったりして和ませてくれるのだ。 でも、この女子高生もサイコキラーの餌食となってしまうなんて可哀想だったな。 で、三つ巴の戦いに紆余曲折があった末に、遂にサイコキラーはとっ捕まって裁判にかけられるのだが、物的証拠が乏しいがために無罪が言い渡されるところで、ドンス組長の登場だ。 自らの肉体を公に晒して、夥しい刃物による傷跡がサイコキラーの他の刺し傷と同じであることを証明するのだった。 この後の展開も痛快だったな。 ドンス組長とチョン刑事との間には密約があったのだ。 ドンス組長も悪事の限りを尽くしてきたので、証言台に立てば自分の罪状も明らかとなり、刑務所送りは免れないのだった。 で、その折には、サイコキラーと同じ刑務所に収監されることを交換条件に証言したのだった。 ラスト、刑務所内でドンス組長がサイコキラーを見付ける。 サイコキラーもドンス組長に気付く。 裁判時、絶えず不敵な笑みを浮かべていたサイコキラーが初めて狼狽える素振りを見せる。 ドンス組長は自らの手で落とし前を付けるのだった……といった内容だ。 韓国映画に外れは少なく、しかも、マ・ドンソクが主演とあっては面白からぬ筈はなく、ラストの〆も含めてエンタメ性も十分で、大いに満足のいく作品で4.2点といったところかな。 (メモ 総レビュー数:4006件、2021年度111作品目)