レビュー一覧に戻る
PMC:ザ・バンカー
2020年2月28日公開

PMC:ザ・バンカー

TAKE POINT/PMC: THE BUNKER

1252020年2月28日公開

wxj********

4.0

ネタバレ男の絆と友情と人生再生の物語

時は少しだけ近未来の2024年、冒頭で現在の世界情勢が説明される。 北朝鮮の核による脅威は、何も変わらない状況にある様子。 韓国特殊部隊の元兵士で、今は民間軍事会社(PMC)の傭兵として、作戦成功率100%を誇る隊長エイハブ。 物語は、クライマックスに至るまでは全て、巨大地下要塞(バンカー)で展開。 エイハブ率いる傭兵集団が集い、それぞれに国も違い抱えている事情もある。 エイハブは過去に任務中の事故で片足を失う大怪我をし、トラウマを抱えていた。 CIAの女性指揮官マックと、あれやこれやとやり取りを繰り返すのだけど。 これがなんともまだるっこしくて、早くミッションに移らんかい!と思った。 CIAが依頼した極秘ミッションは、北朝鮮の指導者「キング」を捕えて、安全な場所に護送する事。 スペシャリストの彼らなら、10分で終わるはずだったのだが。 誰が先頭で行くかでもめるとか、エイハブに出産間近の妻から電話がかかってくるとか。(笑) 個々のバックボーンを描いているのは分かるのだが、ドンパチまでが長い。 激しい銃撃戦でその場を制圧、キングを連れだすことに成功したのだけど。 今作が画期的で斬新なのは、その後エイハブと部下たちは別行動になるところ。 全く予測していなかったので、意外性があって面白かった。 エイハブはいきなり仲間の裏切りにあい、足を負傷してしまう。 ただでさえ片足は義足なので、動くのさえ困難となる中・・・。 CIAの秘かな策略にも翻弄され、何を信じればいいのかも分からない。 韓国、北朝鮮だけじゃなく、アメリカの大統領選も絡み、中国の思惑も絡む。 国家間の政治的な駆け引きにも、苦しめられてピンチに陥る。 現場の地下要塞内では、仲間たちが激しい攻防戦を繰り広げている。 ド派手な銃撃戦は大迫力で、重厚感もあり見応えたっぷり。 いつ攻撃されるか分からない、緊迫感を煽る音楽が素晴らしくてテンション上がる。 エイハブはモニターを見ながら、彼らに指示を出して奮闘するのだが。 一人、また一人と犠牲が出てしまうのが、切なくてもどかしい。 イマドキのドローンや、ハイテク機器の視点を取り入れた映像など、驚異的なカメラワークを駆使して臨場感が増す。 一方、キングは負傷しており、徐々に命の危険が迫ってくる。 キングが死ねば戦闘が開始されるので、絶対に死なせてはいけないのも任務のひとつ。 エイハブは孤立無援の状態で、電話やモニターで様々な人物とやり取りを重ねていく。 その中で、北朝鮮のエリート医師と手を組み、キングの蘇生処置を施す。 素人ながら、あの手この手で懸命に命を繋ごうとする、緊張感もたっぷり。 エイハブを演じたハ・ジョンウは、ほとんどこの室内でやり取りするのみ。 中盤までは、彼のアクションらしい立ち回りはほとんど無いのにも驚いた。 主役でありながら、一か所に留まり、実に地味で秘かな活躍ぶりなのだが。 そこはさすが、ハ・ジョンウの見事な名演の数々で魅せてくれます。 代わりに・・・というわけではないですが、パワフルに活躍するのが北の医師。 かなりの強運の持ち主ではあるが、エイハブとタッグを組んでピンチを回避していく。 イ・ソンギュンがかなりカッコ良くて、優秀さにも痺れます。 彼らは互いに名前も知らず、「韓国人」、「北朝鮮人」と呼び合うのだけど。 戦いの過程で交流を重ねていくうちに、絆と信頼関係が芽生えていく。 サバイバルモノでありながら、極限下に置かれた男の友情物語でもあります。 後半の戦車まで突入しての爆撃戦は、大迫力で凄まじかった。 生き残りをかけた、過酷で壮絶な戦いは激しさを増し、ますますスリリング。 ようやく・・・と思えたら、まだまだエイハブの戦いは終わらない! やっと地下を脱出してからのクライマックスの攻防は、凄過ぎて笑った! 同じ状況に陥っての・・・という事は、彼のそもそもの設定が、ここに至る壮大な伏線だったのか!と。 まさかまさかの奇跡的な着地点が、豪快かつ爽快で可笑しいくらい。 国や人種を超えた、対一人の人間としての信頼と絆と友情の物語であり。 一人の男がトラウマを克服し、過去を乗り越える人生再生と再起の物語でもある。 後半に行くほどに盛り上がり、見終わったらやっぱり面白かったなぁ!と。 最終的に満足感を得ることが出来たので、良かったです。楽しめました。

閲覧数699