2020年2月28日公開

レ・ミゼラブル

LES MISERABLES

1042020年2月28日公開
レ・ミゼラブル
4.0

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

ヴィクトル・ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台として知られるパリ郊外のモンフェルメイユには低所得者や移民たちが多く暮らしており、治安が悪かった。新たに犯罪防止班に加わった警察官のステファンは、同僚たちとパトロールするうちにいくつものグループが一触即発の状態だと気づく。

シネマトゥデイ(外部リンク)

本編配信

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予告編・動画

作品レビュー(61件)

絶望的20.9%パニック15.1%切ない15.1%悲しい13.7%恐怖13.7%

  • qua********

    4.0

    成る程、成る程、成る程〜

    リアリズムに満ち溢れた世界観を持った作品ですね〜、決して面白い作品ではないですが、ラストが衝撃的な結末です。 見て損はないと思います。

  • つとみ

    5.0

    敬意なしルールなし、全員悪人

    舞台はパリ郊外の低所得世帯用住宅地。 主人公ステファン以外の登場人物に全く他者に対する敬意がない始まり方をする。自分さえよければいい。他人のことは知らんと。 アフリカ系のコミュニティ、イスラム系のコミュニティ、ロマ、警察、そのどれにも属さないハイエナと呼ばれる男が率いる集団。誰もが高圧的で一触即発のピリピリした空気は緊張感がある。 警官のクリスは言った。絶対に謝るなと。それは相手になめられないため、相手より上に立つため。 この言葉はここで暮らす全て人に当てはまる。誰もが優位な立場に立ちたいのだ。 子どもたちにモスクへ行けというイスラムの人、傷ついている母親を持つ警官のグワダ、弟を気遣う市長。元々は誰もが誰かを守りたかっただけなのだ。守るために優位な立場が必要で、そのために高圧的になり他者への敬意がなくなる。 この循環の中、物語中盤でコミュニティを代表する大人たちによる覇権争いへと発展する。やはり空気は一触即発のままだ。 しかしこの覇権争いはどこかおかしい。元々の問題を無視して誰が力を得るのかだけの話し合いなのだ。 相手より優位に立つことは弱者を守るためではなかったのか?その弱者とはこの場合は子どもたちだ。その子どもたちを無視して何のためなのか見失ってしまった覇権争い。 怒りは消えないとは作中のサラーの言葉だ。そして、その怒りは爆発する。 悪循環に陥ってしまった貧困地域に対して主人公ステファンだけは負の連鎖を断ち切ろうと奮闘するが・・・ エンディングはヴィクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブル」内の言葉。 悪いものを捨てたもの、つまり生み出したものは、移民を受け入れ住まいだけ用意するがあとは知らん顔のフランス政府だ。 権力者に搾取されるだけの貧困層を描いたユーゴーの「レ・ミゼラブル」その時から何も変わっていない今のフランス。貧富の差は広がるばかり。 作中でも言及される、実際に起こった2005年のパリ郊外暴動事件とユーゴーの「レ・ミゼラブル」が合体したような本作は非常に面白かった。

  • あき

    4.0

    ユーゴーの町は

    フランス、ヴィクトルユーゴーの町は哀れな人々の町になってました。移民のコミュニティをパトロールする警官たちの一日。彼らはなめられまいと傲慢に振る舞い、新人警官は意を唱え公正・平等に人々を扱おうとする。子ライオンをめぐるいざこざが暴動に発展していく様子は、オープニングのサッカーの勝利を分かち合う様子とどこか似ている。

  • アニカ・ナットクラッカー

    5.0

    それでもこの街で生きていかなきゃいけない

    今回取り上げるのは2019年のフランス映画『レ・ミゼラブル』。現代フランスのアフリカ系移民と、彼らの住む貧困地区の取り締まりを行う警察官との軋轢を描いた社会派サスペンスの傑作である。日本では昨年2月に公開され、キネマ旬報ベストテンでは惜しくも外国映画のトップ10入りはならず11位だった。カンヌ映画祭では審査員賞を受賞している。 監督のラジ・リ(フランス語でLADJ LYと表記する)はアフリカのマリ共和国の出身で、本作が初めての長編映画である。セザール賞では作品賞を受賞し、歴代の作品賞受賞作で僕が観たのは「人類創生」「さよなら子供たち」「アーティスト」そして本作の4本である。カンヌの審査員賞受賞作で観たのも「イヴの総て」「太陽はひとりぼっち」「切腹」そして本作の4本だ。 舞台となるのはビクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブル」の舞台にもなったパリ郊外のモンフェルメイユで、時代設定はフランスがサッカーWC杯で優勝した2018年である。ポスターでも使われた、冒頭でフランス国旗を振りながら凱旋門前で歓呼する群衆の映像は、ラジ・リ監督自身が撮影したものだという。この群衆の中に、主役の一人の黒人少年イッサがいる。 イッサたちは地下鉄に乗って、改札口を乗り越えて(無賃乗車であろう)パリの大通りに出る。これを観て思い出したのは、むかし家族でパリを旅行した時に地下鉄に乗った思い出である。切符の自販機は使い方が分からないので、窓口で行き先を告げて切符を買った。凱旋門の最寄り駅は「シャルル・ドゴール・エトワール」という駅名だったと思う。 自動改札のゲートは回転棒を押して通るタイプだったが、一緒に行った父親だけ棒が止まったまま通れなかった。父は「ムッシュー!」と駅員を呼び、駅員はすぐにゲートを操作して通れるようにしてくれた。父は「周りを見ると、けっこう開かないゲートを乗り越えて通る乗客が多かった」と語っていた。本作を観て、こんな他愛のない旅行のエピソードを思い出した。 しかし本作の主題はWC杯優勝の熱狂ではなく、モンフェルメイユに住む移民たちの閉塞感にあり、イッサ少年もここの住人である。もう一人の主人公がこの地区をパトロールする警官ステファン(ダミアン・ボナール)であり、チームを組む先輩警官からポマードという仇名を付けられる。このステファンは顔つきは厳ついが常識人で、観客と映画の橋渡しとなる役である。 映画の舞台となる高層住宅を見て、窓のあちこちに木の板が貼ってある姿に強烈な違和感を覚える。雨戸の代わりではなく、壊れた窓を交換できずに板で代用しているのだと合点した。落書きだらけの壁にゴミが散らかり放題の広場。荒れ果てた中を、眼鏡をかけた黒人少年バズが操縦するドローンが飛行する光景は「レディ・プレイヤー1」の未来世界を思い出した。 本作を観てから、僕が住む街の団地を注目して見てみた。映画と違うのはベランダに多くの洗濯物がぶら下がり、ゴーヤの緑が覆っていたり簾がかかっていたり、住人が身の丈に合った生活を送っている様子が感じられる。本作では高層住宅のエレベーターが故障し、ビルの外側からロープで荷物を上げ下ろしする場面があり、これが映画で描かれる移民たちの生活感なのだろう。 モンフェルメイユに住むのはアフリカ系だけではなく、昔はジプシーと言われたロマの人々がいて、彼らが映画に登場するのは珍しい。彼らはテントでライオンなどの芸を見せるサーカルを主催して生活している。僕はイタリアのフィレンツェに旅行した時に、人通りの多い街中でロマと思われる数人の子供たちに囲まれ、いきなりバッグを奪われそうになったことがある。 ロマが飼っているライオンの子供が何者かに盗まれ、大激怒したロマの訴えを聞いたステファンたち警官チームは捜索に協力する。先輩警官のクリス(アレクシス・マネンティ)は「犯人はきっとネットに画像を上げるはずだ」と言い、彼の予想通りに犯人が判明する。盗んだのは冒頭で「ラ・マルセイユーズ」を歌ってフランスの優勝に熱狂したイッサ少年であった。 イスラム教徒にとってはライオンとは強さの象徴であり、捕まえて檻に閉じ込めるのは悪ということになる。警官チームの一人でモンフェルメイユ出身でもある黒人グワダ(ジェブリル・ゾンガ)は、混乱の中で暴徒制圧用のゴム弾を発射してしまい、逃げようとしたイッサの顔に当たって彼は昏倒してしまう。そしてその一部始終を、バズのドローンが撮影していた・・・。 ビクトル・ユーゴーの時代と違って、現代の『レ・ミゼラブル(惨めな人々)』は飢えに直面しているわけではなく、スマホを使いこなしてドローンを保有する者までいる。彼らにあるのはフランス社会から見捨てられているという疎外感と、自分と異なる立場にある者への敵対心だ。こうした負の感情を断ち切るのは、何世代もの長きに渡る努力が必要なのであろう。

  • 柚子

    3.0

    悲惨な人々…

    善悪の概念がない? 立場の違いで、悪のようであり、善なのかもしれない おしゃれな、おフランスのイメージは、そういう映画しか見てこなかった(入ってこなかった)日本人が、勝手に描いたものであり、本当は怖いフランス…と言ったところか まさに悲惨な人々…、これぞ「レ・ミゼラブル」なのかもしれない 宗教、移民、差別、貧困… 子供は、生まれる国も親も選べない ユゴーの言葉通り、育てることの大切さがわかる あの少年らに、未来はないだろうなぁ…と 憂鬱になる

スタッフ・キャスト

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受賞歴

カンヌ国際映画祭第72回

審査員賞

基本情報


タイトル
レ・ミゼラブル

原題
LES MISERABLES

上映時間

製作国
フランス

製作年度

公開日