未成年女優の見本市
- ありおりはべり さん
- 2020年12月6日 12時00分
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のような豪華な子役達。そんな彼女らの芸能経歴を知っている人には面白いかもしれないけれど、そのストーリーは他人には小さな小さなことでしかない心象風景の変化を淡々と流すだけなので、一般人にはウケそうもない。
あまりにも無垢過ぎる小さなちひろに降りかかる、自分ではどうしようもない現実のしがらみの海にあっぷあっぷしながらも、彼女の視界は澄みきったまま。
どうしてもリアル世界の芦田愛菜のハイスペックさが、劇中家族の低階層ぶりへの没入を妨げるのだけれど、ラストの山中で3人で流れ星を探す際に何度も何度も両親が大浴場に入れなくなると時間を気にするちひろの汚れない優しさが、芦田愛菜の実際もきっとおんなじ暖かさに包まれて育っているんだろうなぁと妙な安堵を覚えて、大逆転もクライマックスもないながら、真冬の外出から帰宅してホワイトシチューを目の前にしたような幸福感に包まれて、映画館を後にしたのでした。
なんと言っても圧巻は、憧れの人からの心ない言葉の連射に助手席で可憐なその瞳にたっぷりの涙を溜めるシーン。芦田愛菜、さすがです。
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イメージワード
- 泣ける
- 悲しい
- 絶望的
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