レビュー一覧に戻る
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
2020年6月12日公開

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

LITTLE WOMEN

1352020年6月12日公開

エル・オレンス

5.0

ネタバレ今までの映像化作品でナンバーワン!

今までにキャサリン・ヘプバーン版(1933)&ウィノナ・ライダー版(1994) を観ましたが、このシアーシャ・ロ―ナン版が一番素晴らしかったです。 アン・リー監督作『いつか晴れた日に』(1996)を初めて観た時の感動が思い起こされました! 息を呑む映像美、色彩豊かな衣装&舞台、ドラマチックな演出、アレクサンドル・デスプラの美しい音楽―全てにおいて完成度が高く、惹き込まれます。 役者もみなハマり役で、若手&ベテランの相性やバランスが絶妙です。 シアーシャ・ロ―ナンの演技は毎度ながら素晴らしく、パワフルで威勢盛んで猪突猛進ながら、乙女らしさも垣間見せるジョーのキャラを見事に熱演しています。才を持つ自立した女性として生きたいという気持ちと恋心や寂しさの狭間で揺れ動く感情をうまく演じておられました。彼女は、『つぐない』(2006)の当初から、只者ではないと感じさせる存在感&演技を見せてくれますが、本作のジョー役は、彼女のベストアクトだと思います。本作で4度目の米国オスカー候補に入りながら、毎度あと一歩のところで受賞に至らず惜しいですね。 エマ・ワトソンも、『美女と野獣』(2017)からさらに実力派女優として磨き上げてきており、ますます今後の成長から目が離せません。彼女が映った途端、パーっと映画全体が大輪の華のごとく輝き出します。 ティモシー・シャラメの演技も印象的。(『レディ・バード』(2017)と反対の立場を演じているのも面白い) 特に中盤の告白シーンは、胸が締め付けられるほど激しく切ないです。 メリル・ストリープも、抑え気味な演技で脇役に徹していて良かった。(毎度毎度主役を食ってしまうのでw) ローラ・ダーンの母性と包容力溢れる演技にも癒されるし、その優しさにも涙がこみ上げます。 一番強烈に残ったシーンは、ジョーが希望と幸せに満ちた夢の直後に目を覚まし、現実を体感するシーン。あの一連のシーンに、グレタ・カーヴィグの監督としての才能や手腕が光っています。(制作と公開のはざまで子供を出産しているのも凄い!) アカデミー脚色賞に相応しい完成度の本作ですが、惜しくも同年に『ジョジョ・ラビット』がいたのは年が悪かったですね。 とにかく文句無しの傑作。残念なのは邦題(苦笑) 『リトルウーメン』とかでも良かったなぁ。 ================================= ★2019年アカデミー賞 衣装デザイン賞受賞 (※作品賞ノミネート)

閲覧数1,667