視点は良いが
- tokoharunohito さん
- 2020年9月18日 5時26分
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もしこれが現実の出来事で、僕が老人ホームの従業員だったら翔太に激怒して、「都会に出てチャラチャラ遊んでる男が同僚を騙して連れ去った。警察に捕まる前に俺が鉄拳制裁してやりたい」なんて思うんだろうな。そんな設定なのに、気が付くと翔太を応援する気持ちになっていた。タカラの父を除いて、周辺人物も共感できる人たちばかり。暴力的で悲しいお話なのに、後味のよいストーリーである。
イケメンの村上虹郎さんが地方出身者らしいダサい雰囲気を醸し出していることや、ベテランの江口のりこさんや石橋けいさんに負けない、芋生悠さんの演技力にも感心した。
しかし、演出の面で、時系列と、幻想と現実の区別が分かりにくいことが残念。
逃亡の原因となる事件の前に、逃亡中の映像を差し挟む必要があったのかな。子役の登場するシーンがタカラの幻想ということははっきり分かるが、夜の公園で芝居の稽古をするシーンなどは幻想なのか現実なのかよく分からない。鑑賞していて無駄に疲れてしまった。ただし、逃亡の終わりでジ・エンドではなく、ラストに回想シーンを付け加えたのは良い(逮捕されて終わり、でもそれなりに完結していただろうけど)。
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