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TENET テネット (2020)

TENET

監督
クリストファー・ノーラン
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3.70 / 評価:4220件

鑑賞の角度を変えればいたって娯楽映画

クリストファー・ノーラン監督の過去作、皆さんはどの作品が好きでしょうか。

超低予算の自主製作映画「フォロウィング」?
パズルの様な作品構成が面白い「メメント」?
ノーラン作品初の大型オリジナル作品「インセプション」?
ノーラン監督が世界的に有名になった「ダークナイトトリロジー」?
娯楽と科学を融合させた大作「インターステラー」?
セリフ少なめ劇場体感型作品「ダンケルク」?

少なくともダークナイトトリロジーや、構成が親切なインセプション、インターステラーでノーランにハマった人には、違和感満載の作品でしょう。


本作テネットは、公開当時「IMAXレーザー」で視聴。
当時コロナ対策のおかげで座席制限があり、超快適に視聴できました。
またテネットが2020年、最初で最後の映画鑑賞でもありました。

よく「ノーラン監督は実写にこだわる監督」と表現されますが、実際には「フイルム撮影にこだわる監督」です。だからCGを極力使わない。CGを使う時はフイルム撮影では困難な表現のみとなる訳です。

多分ノーラン監督が幼少の頃から観てきたフイルム映画の影響と、フイルムならではの質感や撮影の面白さが影響しているのではないかと思います。

その結果、IMAX社が開発した特大70mmフィルム(通常の映画は35mm)で撮影できる特殊で高価なカメラとフィルムを起用し、視聴もできればフルIMAXシアター(東京池袋と大阪吹田のみ)を推奨しています。

こうして作品を重ねるごとに、70mmフィルムのシーン数を増やしていく事になりました。

なのでフルでは無く、IMAXレーザーでの劇場鑑賞でしたが、過去1の「圧倒的な没入感」と劇場チューンされた音響効果でした。


さて本作テネットは公開前から「難解」とか「難しい」とか言われていますが、ソレ「宣伝方法に影響受けた先入観が邪魔してます」。

また劇場公開版は、日本語字幕版しかありませんでした。
吹替は無し。

日本の配給会社が「難解の大作という宣伝方法」と「字幕だけの上映」によってリピート収入を期待したセコイ戦略です。

日本人の多くは英語をリスニングでき無いでしょう。
結果、字幕をマジメに目で追い読み、理解しようとする。
逆行している人達の音声も逆行(逆再生)してるなんて気づきませんよね。
しかも字幕はネイティブのセリフを、カットの尺に合わせて翻訳しているので忠実ではありません。

結果、テネットの売りの一つ「映像」を見落として行く訳です。

なのでこれから視聴を予定している方は、最初に「日本語吹替」で観ましょう。その後、面白いと感じたら字幕でみても良いかと。

次にエントロピーとか反粒子とか物理の用語が出てきますが、「アレ無視して良いです」。そもそも「未来で開発された技術(逆行装置など)を、テネットの科学者は解明していません」。要は「研究中の知識を話しているだけ」です。

次に順行と逆行ですが、テネットの世界ではこれまでの映画で馴染みのある「タイムスリップしません」。10日前に戻りたいなら、10日分逆行の世界で過ごさなければなりません。また一方通行です。10日前に逆行したら10日後の逆行前には戻れません。10日分の時間が経過します(歳を経る)。

日本語吹替版でただの「SFファンタジー」として「映像を中心に集中」してみながら、頭の中で映像の不自然さや違和感を記憶して再構成していくと全体が見えてくると思います。

テネットの作品自体が、従来のメジャータイトルのお約束、説明的映画作品とは逆行しており、むしろ過去の巨匠、フイルムメイカーが残した細かい説明を省いた作風に近い内容になってます。それでも世界観の説明をセリフ上で語らせている配慮がされていますが。

20世紀の名作キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」は、当初「パビリオン型の宇宙について解説する」映画として製作していましたが、途中からキューブリック監督が「解説シーンをカット」、「解説ナレーションをカット」などして現在に残る傑作SF映画として歴史に残る事になります。当時は視聴者もSF(映画)に関しての知識も乏しく「良く分からない」、「グニャグニャしてる映像は何を表現しているのか」、「アノ巨大な赤ん坊はなんだ」など賛否両論だったそうです。それでも映像美と作品についての解説が始まり話題作となったそうです。

それに比べれはテネットは先入観さえ持たなければ、娯楽SFファンタジーとして十分に楽しむだけで良いのではないでしょうか。

ちなみにテネット約150分の構成は「3分の1が順行」、「3分の1が逆行」、クライマックスがおさらい「3分の1が混合」です。

といったことで、作品評価は★★★★★(星5つ)となりました。

ちなみに私がノーラン作品で1番好きなのはインターステラーです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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