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エジソンズ・ゲーム
2020年6月19日公開

エジソンズ・ゲーム

THE CURRENT WAR: DIRECTOR'S CUT

1082020年6月19日公開

yys********

3.0

歴史で学ぶビジネスゲーム...

本作は、19世紀にあった直流・交流の送電システムをめぐる“電流戦争”を描いた映画作品。製作総指揮にマーティン・スコセッシ、監督にサンダンスでグランプリを受賞したアルフォンソ・ゴメス=レホン。主演は「ドクター・ストレンジ」などのベネディクト・カンバーバッチと「シェイプ・オブ・ウォーター」のマイケル・シャノン。本作を一言でいうと「歴史で学ぶビジネスゲーム...」といった作品。 物語は、近代文明において欠かせない”電気”の送電方法を争った物語。既に蓄音機の発明で名声を得ていたエジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、新たに発明した白熱電球を世に広めるためアメリカ全土で直流送電システムの開発を進めていた。そんなエジソンは、実業家のウェスティングハウス(マイケル・シャノン)との会食の誘いを大統領に会うためにすっぽかしてしまう。一方、エジソンにすっぽかされたウェスティングハウスも、列車のブレーキで名声を得ていた技術者であったが、エジソンの”直流送電”に対抗すべく”交流送電”のシステムの開発を進めていた。その後、エジソンに裏切られた発明家テスラの協力を得て交流送電システムを普及させていくが、エジソンのメディアを使ったイメージ戦略で争いは泥沼化していく...っといった物語。 本作は、偉大な発明家エジソンの経営者としての一面が描かれている作品。一方のウェスティングハウスは、実業家として強い姿だけではなく、友の死に対して自責を感じる弱い一面も持つ心優しい人物。個人的には、後者のほうが古き良き時代を感じさせる人物なので心引かれるが、現代では某国大統領に代表されるように前者のほうがお手本のような経営者なのだろう。いずれ経営者も優れた先見の明があったため歴史的な成功者ではあるのだが、もし、二人の出会いがもっと素晴らしいものであれば、今よりもっと優れた送電システムが生まれたのではないかと思ってしまう。まっ、いつの世もこのような分岐点で新たな発明が生まれるものなのかもしれないが...。 本作は、発明対決を思わせる邦題であるため、もっとわくわく感を期待する作品であったが、蓋を開けて見ると経営者の素顔を描いた作品となっている。ちょっと大人向けで地味な作品だが、歴史に興味のある人には面白く見られる作品です。

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