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エジソンズ・ゲーム
2020年6月19日公開

エジソンズ・ゲーム

THE CURRENT WAR: DIRECTOR'S CUT

1082020年6月19日公開

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2.0

ネタバレ邦題が誤解を招く、地味なビジネスバトル

19世紀のアメリカが舞台。 白熱電球を事業化した、天才的発明家のトーマス・エジソン。 大規模な送電には直流方式が適していると考え、全米の電力制覇を狙っている。 そんな彼のライバルは、カリスマ実業家のジョージ・ウェスティングハウス。 交流方式の方が、安価で遠くまで電気を送れると主張。 交流式送電の実演会を開き、見事に成功。交流方式を普及させていく。 彼の成功に苛立つばかりのエジソンは、助手のインサルと共に、様々な作戦に出る。 まず、普通は逆なんじゃ?!と思う、キャスティングの妙が面白い。 いかにも悪役顔のマイケル・シャノン、てっきり憎々しい嫌な奴かと思ってた。 今作ではクレバーな理論派で、性格的にも穏やかで、あえて勝負を受けて立つ。 妻からも、訴えたら?と言われるくらいなのだが、感情的になる事はない。 こんな至って「普通」のマイケル・シャノンは、むしろ新鮮で珍しい気が。 一方のエジソンは、妻や子供に愛はあるものの、かなり人格的には難あり。 部下に当たって喚き散らしたり、激しく訴えかけたりと攻撃的で負けず嫌い。 紳士的なカンバーバッチが演じるから、彼の苛立ちがなおさらヒリヒリさせる。 腹心であるインサルとの信頼関係と絆は、良かった。 それでも、天才的な才能がある事は間違いないし、彼の魅力でもある。 トムホ、可愛くって大好きなんだけど、どうにももみあげが気になってしまった。 この時代の流行りだったんだろうか、まったく似合ってなくてもったいなかった。 エジソンはひたすら直流式を主張し、交流式を否定して危険だとウェスティング社と対立。 メディアと世論を操作して、容赦ない攻撃を仕掛け、エスカレートさせていく。 感電して死者が出る!と猛アピール、動物実験をして馬に放流して死亡させる。 直流か交流か、どちらが優れているのか、プライドと野望をかけた熾烈な争い。 高くて安全な直流か、安くて危険な交流か、壮絶な覇権争いを繰り広げる。 ウェスティングハウスは、新進気鋭の科学者、二コラ・テスラと共同研究を進める。 さらに莫大な金が動く、特許の争奪戦にも発展する。 ニコラス・ホルト、かっこ良かったけど、出番が少なくて残念。 さらに、電気椅子を開発し、電流を流して死刑を執行する方法がとられる。 日本は、古来は切腹、からの介添え、現在はずっと絞首刑なわけですが。 なるほど、アメリカで電気処刑が行われる経緯は、こういう背景があったのか、と分かった。 処刑するにも、苦しむことなく、早く、確実で人道的な処刑法が求められていた。 それぞれの思惑が交錯し、色んな駆け引きが展開されるのだが。 ビジネスバトルの頭脳戦なので、地味で盛り上がりに欠ける。 事実なので、下手に脚色できない分、エンタメ性が少ないというか。 邦題が「エジソンズ・ゲーム」だけど、ゲームじゃない、遊んでないし。 原題はそのものずばり、電流戦争を指す「The Current War」なので、こちらの方がしっくりくる。 カンバーバッチ人気にあやかり、同じく主演の「イミテーション・ゲーム」にかけたのか? あまりに安直で、商魂が見え見えであざとい。こりゃ騙されるわ。 本気の闘い・・・ではあるが、そこまで緊迫感もないしハラハラもない。 ラスト、結局電流戦争に負けたのが、そっちだとは思わずビックリしたけど。 あえて、前情報入れずに見たので、天才にもそんな一面があるのかと。 発明王であり努力家の彼にも、こんな裏の顔というか、意外な一面があったんだな。 そんな発見は良かったし、最後のその後のエピソードも興味深かった。 ただ、内容的に権利闘争なので、中だるみしてしまった感じ。 豪華なキャスト陣の演技は楽しめましたが、内容的にイマイチ・・・でした。

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