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私がモテてどうすんだ (2020)

監督
平沼紀久
  • みたいムービー 47
  • みたログ 189

3.28 / 評価:152件

恋愛がオワコンとなりつつある現代的腐女子

  • dr.hawk さん
  • 2020年7月11日 0時53分
  • 閲覧数 1313
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

2020.7.10 MOVIX京都


2020年の日本映画
原作はぢゅん子著作の同名漫画(別冊フレンド、講談社、全14巻、2013−2018)
非モテ腐女子が激ヤセしてイケメンにモテまくるファンタジーラブコメ
監督は平沼紀久
脚本は吉川菜美&福田晶平&渡辺啓&上條大輔&平沼紀久


物語はリアルクラスメイトでBLを妄想する腐女子・芹沢花依(激ヤセ前:富田望生、激ヤセ後:山口乃々華)とその友人あまね(上原実矩)が描かれて始まる

そのターゲットとなったのが学園でもイケメンで人気の五十嵐祐輔(神尾楓珠)と七島希(伊藤あさひ)だった

ふたりはそれぞれを攻めと受けになぞらえてイケナイ妄想で脳内を満たす

そんな日常は二人だけの秘密だった


ある日、花依が命を賭けているアニメのキャラクターSIONが番組内で死んでしまう

それに絶望を感じた花依は部屋に引きこもりロクに食事も取らなかった

ブチ切れた兄・拓郎(宮崎秋人)が花依を起こしにいくと、妹の姿は一変し家族一同を驚かせる

一週間の引きこもり生活はデブスだった花依を美少女に変身させてしまったのである

そうして一週間ぶりに登校した花依はクラスメイトを驚かせ、イケメンたちの心を奪っていく

前述の二人に加えて、生意気な後輩・四ノ宮隼人(中山咲月)、同じ歴史クラブの先輩・六見遊馬(吉野北人)までも惚れさせてしまうのである

さらに廃部の危機にある演劇部からヒロインになってほしいと懇願され、花依のスクールライフはとんでもない方向に向かってしまうのであった


物語は容姿の変貌によってスクールライフが変化する様を描き、その内面にふれることで容姿以上に価値のあるものに気づくと言う流れになっている

激ヤセした花依が元に戻った途端に総スカン喰らうのだが、これらは周囲が求める花依像からの乖離による失望であった


ここまでだと普通の少女漫画なのだが、本作では容姿コンプレックスの先をゆく展開を見せる

それが「自分らしくいること>恋愛」であると言うことである

最終的にはイケメン4人から告られて選択できないまま終わるのだが、恋愛よりも自分が楽しいことに集中すると言う帰結を迎える

その先にある花依を振り向かせる男になるのがイケメンたちの課題となるのだが、花依の恋愛の判断が容姿ではないところが面白い

美少女に戻った花依がビジュアルや人柄よりも重視するもの

それがスクールライフの充実として最優先されるのである

この辺りの価値観はちょっと新しいかなあと感じた


もっとも映画自体のデキは良いとは言えず、意味不明な「Get Wild」とか、ミュージカルシーンなどが入り込み、この映画全体が「花依の妄想でした」で終わるんじゃないかと思った

一応はほぼ現実でしたよと結ぶので杞憂だったが、脳内お花畑状態を延々と見せられるので、この映画を純粋に楽しめるのは「キャストのファン以外にはあり得ない」と感じた

もっとも劇場特典における「エキストラの悲鳴」を見るからに、受け入れるファンとそうでない人種には分かれそうで、この映画を肯定できるのは「キャストのファンかつ腐女子に限られる」のではないだろうか

かなりターゲットが狭いように思えるのだが、某漫画の名台詞を引用すると「ホモが嫌いな女子はいない」とのことなので、おそらくは表向きで否定しつつも心の中で「ありがとうございました!」と深々と礼をしているのかなあと邪推してしまう

ポップコーンムービーとしては及第点ではあるものの、ファンの方には申し訳ないが「花依のビジュアルに説得力が皆無」のキャスティングなので、女子の心の中では「あんなんに惚れるわけないやろ」と言う罵詈雑言も併せて流れているかも知れない

あくまでも個人的な感想ではありますが


いずれにせよ、コロナがなければ女子高生で一杯の映画館だったのかなあと思いながらも、あまりにも低年齢向けすぎるのに「腐女子あるある」が炸裂するので、教育上はよくないのかもしれないとも感じた

かつて古書店を経営していて、「誰がこんなの買うんだろう」と思っていた「やおい本」などは一定のニッチな需要があったことを思い出した

腐女子でも問題ないとは思うけれど、せめて二次元で完結していただきたいと言うのが男性の本音である

妄想は否定しないがリアルに当て嵌めるのは「怖い」

イケメン4人組は「好意」があるから耐えているけど、本来はその辺のホラー映画よりも怖い世界なのですよ

くれぐれも思っていても絶対に口外しないでくださいね、と付け加えておく

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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